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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

作者: 英旺

雨ーーー。


5月30日13:12分新宿。


廃墟ビル地下2階。


俺は種を撒きーーー蕾を作った。



俺は1分置きに成長日記をつけた。

「変化なし」、と。

何ヶ月も続けた。

でも不思議なもので、ずっと観察し続けているとわからないが、蕾は確かに成長して膨らみを増していた。

毎日水と肥料を欠かさずやったおかげだろう。

やがて肥大は止まった。

そしてなかなか開かない。

10か月と10日待ったけど開かない。

だから10か月と11日目、こじ開けた。


そこには片足の無い水子がいた。

そう、ホームレスの老婆はとっくに死んでいたのだ。

こじあけた腹と失敗作に唾を吐き水子供養とした。


俺はパーフェクトベイビーを求め、また夜の新宿を徘徊する。

新しい蕾を作るためにまた上玉の女を探すのだ。

今日はあの義足の少女なんかどうだろうか。


僕は種を撒き続ける。

両手両足の無い可愛い達磨を産ませる日まで。


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