そして、勇者に
よろっしくお願いします
チュン、チュン。
チュピピピピピピピピ。
いい朝だ。素直にそう思った。
小鳥が元気よく鳴き、朝日が照りつける。
こんな良い朝は一生に一度ではないか。
もう一度言う。いい朝だ。
この状況以外は・・・。
ふと、目覚めるとそこは自分の部屋ではなかった。おかしい現象その1
「おきましたか。」すぐ横ににっこりほほえむ女の子。おかしい現象その2
服が変。おかしい現象その3。
その他にもいっぱいあるがまずこの3つだろう。
待て。落ち着け、俺。
白井健二、良し。高校生、良し。ふられたばっかり、良し。
いったいどうなっているんだ~~!?
頭をもみくしゃにする。
「どうしたんですか?勇者様。」
は・・・?
「今、なんとおっしゃいました。?」
「え・・・。どうしたんですかと。」
「いやぁ、そこじゃなくて。そのあと。」
「えーと、勇者様?」
えええええ~~!!??
何言ってんのこの子?
勇者?なんだそれ?
訳がわからん。
「もー疲れがとれたんだから、出発しましょう。」
「どこへ?」
「どこって、プルー大草原ですよ。」
プルー????どこだよ。
「ほら早く。」
「おい!ひっぱるな。」
「じゃあ、はやくー。」
いったい、どうなってるんだ。
「宿主か?」
「はい、そうです。」
ふーん
「それでは、宿代として50イェン払ってください。」
ん!?
50・・・イェン?
「あのー?50イェン?」
「はい。」
・・・円じゃないのか?
ま、はらっとくか。
チャリン~♫
「ねー君の名前はなんなの。?」
「忘れたんですか~。勇者様~。」
「らしいから~、教えて。」
「アルーン=リゲイラーでっすよー。」
アルーン・・・。どっかできいたような名前だな。
「で、俺は何すればいいの?そして、ここはどこ?」
「ここは、プルー村ですよ。」
プルー村・・・。
「そして、勇者様は魔王をたおすのですよ。」
まじかよ・・。
「