表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の魔法使い  作者: みか
二章 入れ替え戦編
86/106

逆転パニック 7


元の姿に戻れたのは素直に嬉しい。だが、悠人が素直に戻すのはおかしい。俺達を戻しても自分に何の利益も無いからだ。


「…どういうつもりだ、悠人」


「んん?もう少し悠真の晴れ姿を見ていたいけどまぁ、もう飽きたからね。言っただろ…機嫌が良いって」


「…悠人様ぁ〜。ここは私にやらせて下さい」


悠人の両腕を掴むエリシャは甘えた声で訴えた。

何とも言えない緊張感が生まれる。


「…エリシャ、お前に任せると殺しかねかいからダメだ。先に戻っていろ」


「……はーい」


少し残念そうに、恨めしそうに悠真達を睨むとエリシャの足元に魔法陣が現れる。


「今回は悠人様の命令で帰るけど、次はぜーったいに戦おうね!」


この場に居る全員に聞こえる大きい声でそう叫ぶとエリシャの姿は一瞬で消えた。


「チッ…あいつ逃げやがった」


「いや、あの子供と戦わなくて正解だ…………あの子供、かなり強いぞ」


ゴクリと生唾を呑む音が聞こえそうな程静まり返る。それぞれがあのエリシャという子供の事を考えているだろう。


「流石は僕の悠真だ………そう、エリシャはただの子供じゃない…一つ君達に宿題をあげよう」


「しゅ、宿題だと!?」



「そうだ。良いかい?君達の仲間の中に一人、裏切り者つまり禍罪の者が居る。それをトーナメント開催までに見つけてみな」


少なくても全員が驚いただろう。仲間の中に裏切り者が居ると言うのだ、驚かないと逆に怪しまれる。


「テメェ……でまかせ言うんじゃねーよ!!」


「…でまかせかどうかは悠真に聞いてみた方が早い。それじゃ、近いうちにまた…」


悠人が話し終えるとエリシャと同様、悠人の足元にも魔法陣が現れる。


「ま、待てっ悠人!! 逃げるのかっ!」


「悠那ちゃんっ」


「フフッ………またね」


そう言い残して忽然と姿を消した。

憎むべき対象が居なくなった悠那は糸が切れた人形のように地面に座り込んでしまった。


「………裏切り者…って……きっと嘘だよね、悠真」


「……そう願いたいな」


悠真はあえて多く喋らず一言で済ませた。

それにしても悠人……どういうつもりだ。












「おぉ、何じゃ来ておったのかぁ悠真」


「………」


この後、晴人達と合流した悠真達はそこで龍王と時雨、リンに出会った。


「えっ?りゅ、龍王さん何ともなかったんですかっ」


「何がじゃ?わしはずっと野菜を収穫しておったぞ。なぁ、時雨」


「はい……何かあったのですか」


予想外の結果だがどうやら龍王はあの紅いローブの者に出会わなかったようだ。


「そういや忍はどうした」


「忍さんですか」


「……呼んだ?」


噂をすれば。後ろから忍の声が聞こえた。制服の上に汚れないように魔法が掛かっている。


「朝から居ないと思ったら…」


「……ごめん。ちょっと手伝ってた」


「あははは。無事だったんだから良いじゃないですか、あーちゃん先輩っ」


性別逆転問題は無事に解決したが問題が残ってしまった。


(……裏切り者…か)


見渡す限り青の空を眺めながら、悠真は悠人が言い残した言葉を思い出していた。




逆転パニック 完




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ