挨拶
紅いローブで全身を隠しているがどこか禍々しさを感じる。
「……あなたは?」
「これは失礼。僕は禍罪の者、No.2だ。そしてそこに居る悠真とは血縁者かな」
No.2の言葉に悠真に視線が集まる。
悠真は血が出そうな程拳を強く握った。
「……くっ……悠…人」
(え……悠人って)
「覚えてたね。もし忘れてたらまたお仕置きしようと思ってたけど…それは必要無かったみたいだ……良いかい?悠真、お前は僕から逃げられない…一生」
「悠真…」
悠真はやはり青ざめている。
瞳の奥に何を見ているのか、それは悠真しか分からない。
「……趣味悪いな、お前。自分の弟を縛り付けてさ……支配して」
「人聞きの悪い。悠真は僕の人形なんだよ…それは悠真だって分かってる筈だ」
「テメェ……うちの後輩に手を出したら絶対に許さないからな」
「朝日と同様、私も許しません」
睨む朝日と黙っているNo.2。
何をする事もなく時間が流れる。
「…そうそう。学園に居た悠那に会ったよ?
元気そうで何よりだ……目的も果たしたし、もう行くよ」
そう言うのと同時に魔法陣が展開した。
そしてNo.2は被っていたフードを取るとようやくその表情に気付いた。
病的な程に、狂ったような笑みを浮かべるNo.2。真っ赤な髪に細い体。
瞳からは憎しみが見える。
「ま、待て」
「じゃあ……また近いうちに」
そう言い残してNo.2は魔法陣と共に消えた。
「……悠真、その…大丈夫?」
「問題ない」
朱里が話し掛けた時には普通の悠真に戻っていたが、まだ動揺を隠せないようだった。




