謎の子2
朱里達はデパートを出て暁学園へと向かう。勿論、悠那という女子も一緒だ。
「ねぇ、悠那ちゃんは何をしに暁学園に行くの?」
「…うん……実はお兄ちゃんを探しに、というか説得しに来たんだ」
(…説得?)
結局、話した事はそれだけで学園に着くまで無言だった。説得という言葉が気になる朱里だが聞けずに学園に到着した。
「ありがとう!私一人じゃ絶対無理だった」
「…あ、待って」
立ち去ろうとする悠那を朱里は止める。すると悠那は笑顔で振り返った。
「私、今日は皆に嘘ついてたけど明日になればきっと分かると思う……バイバイ、朱里ちゃん」
片手を左右に振り、悠那はそのまま学園内に消えてしまった。
「……なんだったんですか」
氷乃もため息を付いていた。気が付けば既に夕方になっていてオレンジ色の夕日が綺麗だ。三人はそのまま寮に帰る事にした。
「おい、買い物は楽しかったか?」
「はいっ………じゃなくて、勉強会です!決して、遊びに行ったんじゃなくてですね」
そんな朱里と朝日のやり取りに周りは微笑ましく眺めていた。
「あ、そう言えば今日デパートで悠真に似た悠那ちゃんって子が居たんです。悠真、知り合い?」
ピクッ
気のせいか、悠真の肩が少し動いた気がした。それに何だか汗をかいて顔色も良くない。
「どうしたの?」
「…大丈夫だ」
朱里が伸ばした手を弾いて悠真は部屋を出て行った。
「あ、朱里ちゃん食べましょう」
「…うん」
気を効かせた涼は朱里に料理を持って行くがまだ少しだけ元気が無かった。




