負けた後…
「…そこまで!勝者はBクラスだ。よし、時間だな…今日の授業はここまでとする。明日は教室だから間違えるなよ?」
こうして合同授業は終わったが悠真達は負けたショックか消えなかった。
「くそっ!……俺の…せいで」
「さ、皐月君のせいじゃないよ」
「そうそう。次、頑張ろう」
皐月を励まそうと朱里と涼は声を掛けるが皐月は走ってどこかへ行ってしまった。さっきまで晴れていた天気もまるで悠真達の心を表すかのように雲ってきた。
雨が降らない内に教室へ戻る。皐月の姿はなかった。
「……帰ってないみたい」
「…放っておけ。その内に帰ってくるだろう」
辺りを覆った黒く分厚い雲はやがて、ポツポツと雨を降らした。そしてその雨は数分でどしゃ降りに変わった。
「……………負けた」
皐月は一人、雨が降る屋上のベンチに座っていた。屋上には屋根が付いている為、雨の中でも濡れる事はない。
「…俺のせいだ……兄貴だって怒ってるんだろうな……あぁ、入りにくい」
(それにしても無属性の女…言霊を操るって)
月宵が命令した時、皐月は自分の体の自由が聞かない所かその光景を楽しんでいた。
「くぅ~あの女!!思い出しただけでも苛つく……よし、反省はここまでにすっか。戻ろう……ん?」
いつの間にかどしゃ降りの雨は止み、黒い雲も消え光が射し込んでいた。微かに虹も見える。皐月はもう一度気合いを入れてその場を立ち去った。




