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最強の魔法使い  作者: みか
一章 日常編
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出会い


「ふぁぁぁ………ねみ」



大あくびをして上半身を起こす青年。部屋の中は薄暗く、テーブルの上にはカップラーメンのゴミが残っていた。青年はテーブルに置いてある目覚まし時計で時間を確認する。



「………9時半」



目覚まし時計は9時半を指している。つまり青年の遅刻が決定したという事だ。



「…やべっ、遅刻だっ!」



少し間があったが青年は思いだし自分のすべき事を大急ぎでするのだった。














◇◇◇


「はぅぅ。どうしよう」



青年が目を覚ました頃、一人の女子が複数の男子に絡まれていた。ここは商店街だが朝の為、人通りが少ない。それに気が付いても見てみぬ振りをする者が殆どだった。



「どうしよう、じゃねぇよ!俺様の魔法自慢を笑いやがって…ただじゃおかねぇ」



男子はお怒りだ。女子もどうしたら良いのか分からずキョロキョロしている。が、誰も助けようとはしない。



「俺様はなぁ、この辺じゃ一番強いんだ。その俺様の魔法を笑いやがって…そうだ、良いこと思いついちまった」



「ふぇぇっ」



(…だ、誰か…助けてっ!)



女子が心から祈っている時だった。



「…おい、何してんの?」



そんな低い声が聞こえる。女子と同じ制服を着た青年が立っていた。茶髪で寝癖だらけの髪に細い目。顔は整っていて俗に言うイケメンだ。



「ああぁ?テメェはこの女の彼氏か何かか?なら、お前にも責任取って貰わねぇとな」



男子はボキボキと手を鳴らして威嚇をするが青年の表情は変わらない。冷静な顔付きで何を考えているのか分からない。



(……コイツ………何だ?)



「勘違いされても困るな。俺はコイツの彼氏でも無いただの他人で、たまたまこの状況に遭遇しただけだ。俺に怒っても無駄だ」



「ひひっ、そーかよ。でもな、お前はヤバそうだから今の内にやっとかねぇとな!リ・エグザクト・フェイオス」



男子が詠唱を唱えると足元から魔法陣が現れる。魔法を使う時には必ず詠唱を唱える事が大切だ。それは魔法使いなら誰でも知っているような基本。



魔法陣は緑色に輝く。つまり、属性は"風"となる。風の魔法はその殆どが素早く、相手を倒すのに苦労する事がある。



魔法陣の構築が終り鎌鼬かまいたちのような無数の風の刃が青年目掛けて飛んで来る。



「…うぐっ」



(やはり速いな……)



鎌鼬かまいたちは青年の頬と腕、足を霞め服を破り素肌から血が滲み出ていた。男子は機嫌が良くなったらしく、ゲラゲラと笑っている。



「あ、あの!」



「………」



女子が後ろから青年の腕を掴む。よく見ると女子の手は少し震えているようだ。それに気付いた青年は男子を睨み付ける。



「…派手に暴れたくは無かったが、仕方ない」



「ああん?」



青年の目は本気だ。男子は急に青年を恐ろしく感じるようになった。何故なのかは分からない。だが、勝てる気がしなくなった。



「…炎の精霊王の名の下に我は見透かす者なり。ル・グレスト・レ・アルマージ!」



「なっ、こ、これは!上級魔法。まさか精霊王と契約するなんて」



男子はあまりの迫力で後ずさる。だが魔法の構築は既に完了していた。



「ふんっ、もう遅いぜ。ほら、お前の足元に魔法陣があるぜ」



男子の足元に赤い魔法陣が二段階構築されていた。そして魔法陣から物凄い炎が男子を包み込んだ。青年の後ろから見ていた女子はただ唖然としている。



「おっと、やべ…学校遅れる。行くぞ」



「は、はいっ!」



こうして恐らく最強の魔法使いである神崎 悠真は波乱の学校生活が幕を開けたのだった。



読んで頂けて嬉しいです。

今後、どうストーリーを進めるかまだ決まってないので何かリクエストがあれば、どうぞ!


では失礼します。


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