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最強の魔法使い  作者: みか
一章 日常編
16/106

救出


「………ハッ!……あれ、ここは」


朱里が居たのは闇に覆われた空間だった。だが朱里の周りだけは明るさを取り戻している。それは彼女が光属性だからだろう。


『…どうやら招かざる客が来たようだね』



少年はそう言って闇から出てきた。


「え?あ、ごめん。ってそうじゃなくて!私は友達を助けに来たの…悠真って言うんだけど、知らないかな」


(そう言えばこの子……少し悠真に似てるかも)


『悠真なら僕だよ。僕は闇そのもの…勿論、僕とお前の知る悠真は同一人物だけど』


朱里は話に着いて行けないのか口を開けていた。そんな様子に闇は多少苛つきながらも話を続ける。


『お前は僕のかこを知っているのか?』


「うーん…知らないなぁ、悠真って自分から話すようなタイプじゃないもん」


『………ふんっ、僕のかこを見てもそんな風にお気楽で居られるかな?』


闇は微笑むと悠真に見せたように映像を写し出す。悠真と悠真の兄である悠人が写っていた。


「えっ?な、何これ」


『いいから黙って見てなよ…これは僕のかこだよ。知りたいんでしょ』


そう言って闇は意地悪く微笑む。朱里は怒りを抑えて映像に集中する。


『…に、兄様?一体どんな修行を』


幼い悠真は外を見つめる悠人に聞く。その瞬間、悠真の足元に魔法陣が展開した。驚く悠真を悠人はただ微笑む。


『いいか、悠真。僕の言う事は誰がなんと言おうと“絶対”だ…もし逆らえば、こうなるんだよ』


怯える悠真に悠人は指を鳴らす━━━…と、魔法陣から勢いよく炎が飛び出す。まるで悠真をいたぶっているかのように、意思を持っているかのように傷つける。


『うっ……に、兄様ぁ』


『ハハハハ…そうだ悠真。お前は僕の物、どこへも行かせないからね』


ここで映像は消えた。闇は微笑みながら朱里へ視線を写す。


『どうだ?これで━━━━…!』


闇には一瞬、何が起こったのか分からないだろう。何故なら朱里が闇を抱き締めたのだ。幼い体は朱里に埋まる。顔が赤くなる感覚がする。


「…まさかっ…まさか悠真があんな辛い過去を持っていたなんて。私、友達なのにっ…知らなかった」


『……泣いているのか?』


闇は思わずそう声を掛けてしまった。朱里は明らかに泣いていたが「泣いてないよ」と言って笑顔を闇に向けている。


『………お前の笑顔、嫌いじゃない。どうやら僕の負けみたいだね………返してあげる』


「えっ!」


朱里の光の魔法だけじゃない力が広がっていき闇を包み込んでいく。体は上へと吸い上げられる感覚だ。闇、いや幼い悠真は浄化され消えかけていた。幼い悠真は口を動かしている。だが声は聞こえない。


「え?なんて言ってるの」


朱里の声も届かず朱里が最後に見たのは優しく微笑み幼い悠真の姿だった。


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