襲撃
一方、悠真達は結果発表を聞きに再び中心へ来ていた。奏多率いる一年Aクラスの姿はあるがBクラスの姿はない。
「…何だろ……なんか、ちょっと気持ち悪い…」
隣に居た前園がそう呟いた。確かに、少し顔色が悪く冷や汗が伝っている。
「おい、大丈夫かよ…」
「皐月君……う、うん!」
『生徒の皆さん、お待たせしました。これよりトーナメントの結果発表を始めます』
落ち着いた女子生徒の声が響き渡る。アナウンスに観客席に座る生徒達はざわめき始めた。
「どうしよ……涼ちゃん、まだなのに…」
「よっ。どした?」
「あ、あーちゃん先輩!!」
先輩達にも涼ちゃんが居ない事を話す。
「……まさか」
「ん?晴人、なんか分かったのかよ」
「……いえ」
……晴人先輩。何か隠してる?
でも…どうしよ。
『これより、学園長より結果発表をお願いします』
「ふむ。これより結果発表を行う……第一学年は1位Aクラス、2位Cクラス、3位Bクラス。よって、CクラスをBクラスへ昇格しBクラスをCクラスにーーーーーーーーーー」
「キャア…………キャーーー」
今目の前で起こってる事は現実なのか、それとも夢なのか。一瞬、思考回路が止まる。
「な…にが…」
学園長が……目の前で殺された。上半身が無残にも床に転がる………。
もう会場中がパニックになり、誰よりも早く外に出ようと出口に殺到していた。
「…な、何が起こってるんですっ!」
「知るかっ! 氷乃、離れるなよ」
もはや会場には悠真達、Cクラスと晴人達。奏多、そして来賓客しか居なかった。
「……悠那」
「お、お祖父様!危ないですから来ちゃダメです!」
「そうそう。危ないから、下がっていた方が良いですよ。当主様?」
悠那と違う、もう一人の声が聞こえる。血で染めたような真っ赤な赤いローブを身に纏った人物が殺された学園長の隣に立っていた。
「…ぬ、貴様は…」
「……ゆ、悠人ぉ!!」
赤いローブの人物は口角を上げる。赤いローブの人物が何故、学園長を…?
「まぁまぁ、落ち着いて。悠那も怖い顔しないの♪」
「本気で言ってるの? 柊を、柊を裏切った癖にっっ!!」
相当怒っているのか今にも襲い掛かりそうだ。襲い掛かりそうな悠那を源十郎が止めている。
「裏切る?嫌だなぁ、先に裏切ったのは柊だろ」
「…………」
柊が…悠人を裏切った?
どういう事?
「…悠人…さん……っ、悠真」
赤いローブを身に纏って現れた悠人さん。でも真っ先に心配したのは悠真だ。
「…大丈夫だ」
口ではそう言ってるけど、少し不安だ。




