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最強の魔法使い  作者: みか
二章 入れ替え戦編
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終わりと始まり











一方で会場では、悠真達Cクラスと奏多のAクラスが熱くぶつかり合っていた。


「ル・グレスト・レ・アルマージ」


「…へぇ、この歳で精霊王と契約してるんだ。やっぱり噂に聞くだけはあるね」


悠真はAクラスのリーダーである奏多と対峙していた。奏多はよっぽど自信があるのか、余裕そうだ。


「……お前も精霊王と契約しているのか?」


「してないよ。私は黒曜の一番下、どんなに頑張ったって当主である兄さんには勝てない…」


奏多の気持ちは痛い程、よく分かった。自分も頑張れば魔法が使えるようになる。と頑張っても心の中では少し諦めていた。


「………お前の兄は、精霊王と契約しているのか」


「……ほんとっ、神崎君は兄さんにこだわるよね。私に勝てたら教えてあげても良いよ」


そう言って奏多は悠真から少し距離を取る。


「……じゃあ勝たせてもらう! ル・グレスト・レ・アルマージ!」


「………できるんならね……ハアアアアアアっ!!」


両者がぶつかり合う。

悠真の魔法は真正面を走る奏多へと向かう。だが奏多は避けようとせず、むしろ突破する気だ。


「……な、に!」


「フフッ………ゼクトス・レ・メビウス!」


悠真の放った魔法を闇で受けながら、奏多は詠唱を唱えた。すると間もなく二人の地面が漆黒の闇へと変わる。


「…これはっ」


「上級の闇魔法だよ。これは両者の体力、魔力を吸い取るの……でも闇には闇、私には無効だよ」


奏多が喋ってる内にも悠真の体は力を失っていく。どっと疲れがまし、力が抜ける。目眩すら感じる。これは流石にまずいと悠真も感じるが動く事すら出来ない。


「悠真ぁ!」


「兄貴!!」


朱里と皐月の声がまるで遠くから聞こえるように感じる。瞼も重い……このまま眠ってしまいたくなる。


「……ごめんね、神崎君。引き分けにするつもりだったんだけど……本気出しちゃった」



(…く、そ。こんな所で……負ける…のか)



忍び寄る睡魔と脱力感に勝てず、悠真はここで意識を手離した。



















ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

ーーーー






「ーーーま、ーーーーーうま。悠真!」


「……うっ」


次に目を覚ましたのはベッドの上だった。消毒の匂いから医務室だと分かる。そして、隣りには微笑む前園と皐月が立っていた。だが、二人の表情はどこか固い。


「良かったっす……目、覚まして」


「だよね」


二人共、無理に笑ってる気がする。あれは夢じゃなかった。俺は……黒曜 奏多に負けたんだ。


「……すまない」


「…っ! 悠真のせいじゃないよ。それに、ほら。二位だよ!凄いよ」


「そうっすよ兄貴。元気出して下さいよ」


素直に謝る悠真は見てられない。だから私達は励ました。それでも悠真はどこか悔しそうで、実は私も負けたという事がまだ信じられなくて悔しかった。





「悠真っ!」





「あ、悠那…と」


「……ふむ」



この場に似つかわしくない元気な声で入って来たのは悠那と龍王さん、そして時雨さんだった。


「………変態じじいか」


「…可愛い子にやられおって………なんとも羨ましい事かお前は分かっとらん」


「龍王様、話が違います。悠真にお話しがあるのですよね」


話がズレてる事を時雨がすぐに訂正する。


「時雨よ、少しぐらい冗談を言わせろ。まぁ、それはさて置き。お前はまだ若いんじゃ、一年で黒曜に勝てる訳がない……勝つ事より今は……もっと大切な事が見つかった筈じゃ」


(…大切な事……)


確かに試合には負けた。だが、俺は一人じゃない。この感情は入学前には無かった。これは……。


「……分かったじゃろ。お前には立派な友がおる……その友と一緒に強くなれば良い」


「………あぁ」


悠真の安心しきった顔。

あぁ、今なら弄りがえがあるんじゃが……今は止めておくか。



『生徒の皆さん、お疲れ様でした。只今より結果発表に移ります。代表の生徒は直ちに集まって下さい』



「結果かー。行かなきゃね」


「……そうだな」


「…あれ? そう言えば、涼ちゃんは見てない?」


前園が声を上げる。


「…そういや、居ねーな」


「んー……でもこの放送聞いてれば集まるんじゃないかな!頭良さそうだし」


「いや、頭悪くても分かるからな。アホ女」


「な、何よ! この不良もどき」


だが確かにおかしいな。

何も起こらないと良いが…。


「ほら、早く行かないと待たせてしまいますよ」


「はーい! ほ、ほら。時雨さんもそう言ってるし急ごっ。悠真も、ね」


「……あぁ。いつまでもここに居るなよ、変態じじい」


そう吐き棄てると悠真は部屋を出て行った。




「変態じじいか……面白いあだ名じゃ………さて、本題じゃが」


「…はい」


部屋に残った龍王と時雨は二人で何やらコソコソと話し始めた。




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