旅の始まり
《ナイ視点》
「ねぇ、ミリア」
「何?」
さて、どうやって説明しようか…
「前にもう1人の魔女がいるって話たよね?」
「絶望の魔女…だよね?」
「うん…それでね、昔…もう大昔になるのだけどね、中心の国ミナユーイア王国の初代国王が大きな罪を犯したの」
ミリアを見ると罪と言う言葉を聞いて驚いているし…大丈夫かしら?
「すごく大きな罪…ある日ね、その大きな罪を七つにして世界中にばら撒かれた…ばら撒いたのは絶望の魔女。あのまま初代国王に大きな罪があったら、ミナユーイアは滅んでたわ…なのに最近、ミナユーイア王国の王女が初代国王の生まれ変わりだということが分かったの…だから王女には何もしていなくても穢れがある。前々から絶望の魔女に七つの大罪を探すように言われていたの、そしてさっき本当の命令が下された。ミリア…あなたは生まれてから、生まれる前から特別な存在なの…命令の内容は、貴方と2人で七つ大罪を探すこと。ミリア、私の契約主よ、私と一緒に七つの大罪を探す旅をしてほしい…されどこの旅はすぐに終わることはない、大きな嵐が去らなければ戻れないかもしれない…それでも私はミリアと一緒に、ミリアと2人で世界を見てみたい」
1人で長い時間を退屈に過ごしてきた昔とは違う…今の暮らしはすごく楽しいの…。
《ミリア視点》
旅…でもナイと一緒ならどこまでも行ける…だったら
「うん…一緒に行こう…ずっと一緒だよ?」
ナイ…確かに生まれてから一度も外の世界には出たことがなくて、今でも少し怖いけど…ナイがいればどこへでも羽ばたける気がするの!
「ねぇ、ナイ…何で私は特別なの?」
生まれる前から特別…それって、どういうことなの?
「…それは…旅に出ればいつかは分かるよ」
「今教えてくれないの?」
「…今は…まだ…」
何か小声で言ったけど、聞き取れなかった…。
* * *
家族みんなに話、2人は旅に出発した。
目指すは七つの大罪。目指すは特別の意味。
二人の旅が、今、始まる。
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