お出かけ
《ミリア視点》
初めての町、最初は怖かったけど慣れてきたら楽しくなった。お兄様とナイがいるから心配はないしね!
…て思っていたら誰かがこっちに向かって歩いてくるのですけど、お兄様を見たらすごい面倒くさそうな表情だし…いったい誰なのかしら?男の人、年はお兄様と同じくらいね。
「よぅ!セアじゃないか今日もモテルね~!」
は?こいつは何を言っているのかしら。
「バカ言うなライト、彼女達は妹とその友人だよ」
お兄様さすがですね、魔女であるナイを私の友人という設定にしましたよ…考えたのかな?
「妹?見たこと無いぞこの子」
「当たり前だろう」
当たり前でしょう?私は学園に通っていないのだから。
「ミリア、これはライト、ライトレス・リカルド。ライト、二番目の妹のミリアリスだ」
「ライトと呼んでくれ」
「あ、はい。私の事もミリアと呼んでください」
ライトさんか~お兄様の友人ね。
「それで、彼女がミリアの友人のナイ」
「はじめまして、ナイです。ライトさんと呼ばせていただきますね」
「あぁ、よろしく!」
ナイ…大人ね~見た目は子供だけど、さすが魔女ね。
「にしても、セアにもう一人妹がいたなんてな~ミリアさんは年は?」
「呼びすてでいいですよ、私はレイナの一つ上の15歳です」
「へ~!15歳か~、セアや他の妹達にいて美人だな!」
ライトさんもお兄様たちと同じことを言う…ほんとうに美人なのかしら私。
「お兄様、私って美人なの?」
「当たり前だろう?」
あ、当たり前なのですか…即答ですね…。
「うんうん、上の妹なんかいつも告白されているしな」
告白されるといつも私に愚痴を言うお姉様…。
「お姉様とレイナも綺麗よね、お母様が綺麗だから遺伝よね」
「…ミリアも母上の遺伝でとても綺麗だよ」
そう言って私の頭を撫でるお兄様…恥ずかしすぎます!
「お、お兄様、ご友人の前でこれは…」
「大丈夫、アイツはもう行ったから」
あ、確かにいない…いつの間にいなくなったのだろう…すごい技ね
「それより、どう?初めての外は」
「少し怖いけど…お兄様がいるし楽しい!」
「よかった、明日は父上が王宮へ連れて行ってくれるからよく見ておいで?」
「はい!」
お兄様、とろけそうな笑み…
《ナイ視点》
ミリアは特別な子、魔女としてはすごくおもしろい子…ミリアは何も知らない、世界の事…そして自分自身の事。
今住む国、ナンジア王国にも七つの大罪があるみたいね…
七つの大罪にはそれぞれ器がある…その器を集めるのが命令。私がミリアと契約した理由の一つはそれ、ま~他にも理由はあるけどね♪今はミリアとセアさんとの会話を楽しむことにしよう。
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