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カミングアウト

体育祭終わってからだいぶ経ちもう季節は夏へと変わっていた。

そんな中俺は色んな出来事が(主に雅哉…)ぐるぐるぐるぐるもう何周目かわかんないくらいに回っていた。

抱きしめたこと気にするってことは俺のことちょっとは意識してくれてるのかな?とか。

主に雅哉(強調)


「なあ、悠。最近、ちょっと元気なくね?」


「……そっかな。」


「“そっか”って顔じゃねぇだろ。それ、完全に悩んでる人の顔。」


拓也は軽く笑いながらも、真剣な目で悠を見ていた。悠は少し黙って、教室の外を見たあと、ぽつりと呟いた。


「……俺、雅哉のこと、好きになった。」


その言葉が教室に落ちた瞬間、時計の針の音すら大きく聞こえるような気がした。


拓也は驚いたように目を瞬かせたが、すぐに表情を緩めた。


「……そっか。」


「変かな、俺。男で、しかも……あいつとは、ずっと親友だったのに。」


「変ちゃうよ。」


即答だった。悠が顔を上げると、拓也はまっすぐな目で見ていた。


「悠が誰を好きになっても、俺の中で悠は悠や。……それに、お前が誰かを好きになるの、初めて見た気がする。」


悠の喉の奥が熱くなる。誰にも言えなかった言葉。隠して、笑って、でも心の中で何度も溢れてた気持ち。


「この気持ち雅哉に言えないけどさ。伝えたら、今まで通りじゃいられないの、分かってるから。」


「……それでも、傍にいたいって思うんやろ?」


悠は、小さくうなずいた。


「しんどいけど、あいつが笑ってると、それだけで救われる気がするんだ。」


拓也はふっと息を吐いて、悠の背中をぽんと叩いた。


「それなら、無理に答え出さんでええ。しんどいだけやしな。今はまだ、“好き”を大事に持っといたらええんちゃう?」


「……ありがとう、拓也。」


「礼なんかいらんわ。俺ら親友やろ。」


ーーーーーー



下駄箱の前で、いつもより少し遅くなった雅哉が、靴を履き替えて外に出ようとしたそのときだった。


「じゃあ、また明日な!」


「うん、ありがと。……拓也。」


その声に、雅哉の足が止まった。


校門の前、夕焼けに染まった道を、悠と拓也が並んで歩いていた。笑って、何か話してる。

胸の奥が、きゅうっと締めつけられる。


なんでやねん、って思う。ただの友達同士やん。拓也だって、クラスで仲いいやつの一人でしかないはずやし、前説明してくれたしな。


けど――


(あいつ、さっき「拓也」って……呼んでたよな。俺のことはくん付けやのに…)


今までなんとも思っていなかったふとした違和感に、余計に胸がざわついた。呼び方ひとつに、こんなに反応する自分が、なんか気持ち悪い。


思えばおかしい。忘れていたがあの時咄嗟にしてしまったキス、、体育祭後のしたくなってしたハグ、、

友達としての行為だとしたらキスは行き過ぎていた


「……なんやねん、俺。」


ぽつりと漏れた言葉は、誰にも届かない。


ホンマに何がしたかったんやろう


もやもやする。理由がわからん。でも、あの時、悠が楽しそうに笑ってたのを見た瞬間――なんでか、自分だけが置いてかれたような気がした。


「悠って、幸せそうな顔して笑うんやな……」


その言葉を呟いてから、はっとする。


(……なんで、そんなこと気にしてんねん、俺。)


答えなんて、まだ全然見えへん。ただひとつわかるのは、あの時、自分の胸がズキズキと痛んだってことだけだった。


この気持ちが何かはこの時の雅哉は気づくことができなかったのだ。


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