第19話 灯と光の友情……?
「はぁはぁ……!」
私は廊下を走っていた。
梁矢君の写真を(ツーショットだけど)撮れたので、光さんがいる空き教室に向かっている。
「ふぅ〜……」
空き教室に到着した私は、扉を開ける前に一旦深呼吸をする。
呼吸と心を落ち着かせ、私は扉を開けて中に入る。
「遅かったわね」
「す、すみません……」
「それで? ちゃんと撮れたのかしら?」
「あ、えと……その……」
どうしよう……この写真、盗撮じゃないから許してもらえるのか分からない……。
「何よ。見せなさい」
「はい……」
「これは……」
スマホの写真を見せると、光さんは黙ってしまった。
や、やっぱり駄目……だったかな……。
「あなた」
「は、はい!」
「これ……ものすごくいいじゃない!」
「え……?」
「優君のこんな表情、滅多に撮れないし、それにツーショットなんて一番撮りたい写真よ。それを撮ってくるなんて、あなたやるわね」
「あ、ありがとう、ございます……?」
あ、あれ……? 思ってた反応と違うな……。
「あ、あの……盗撮ではないんですけど、い、いいんですか……?」
「あなたは何を言ってるのかしら」
「え……?」
机に座って足を組み、腕を組んで睨まれてしまった。
な、なんか威圧感が半端じゃない……。
「盗撮写真より、ツーショットの方がいいに決まってるじゃない」
「そ、そうなんですか……!?」
「当たり前じゃない。盗撮なんてそもそも犯罪よ? そんな行為より、本人の許可を得て同じ画角に収まる方が何倍も、何万倍もいいに決まってる。まさか、犯罪の方がいいとでも思ったの?」
あ、あなたがそれを言いますか〜……!?
「じゃ、じゃあ……私は……?」
「えぇ。合格よ。これから、二人で優君を守りましょう」
「は、はい……!」
光さんが机から降り、手を差し伸べてくる。
その手を私は、嬉々として握った。
なんで私は嬉々としてるんだ?
「それじゃあ、今日はもう帰りましょう」
「あ、は、はい」
光さんに手を振り払われてしまった。
あれ? あんまり友好的ではない? なぜ?
「あ、あと」
「ん?」
「連絡先、交換するわよ」
「あ、は、はい」
ピロン♪
「さっきの写真、送って」
「あ、は、はい!」
私はさっき撮ったツーショット写真を、光さんに送る。
「ありがと」
「あ……」
光さん、乙女だ……。
「じゃ、じゃあね」
「あ、は、はい」
送った写真を見た光さんの表情、あれは──、
「本気で恋する乙女の顔だ……」
そっか。あの人、ライバルなんだ……。
その日私は、どうやって家に帰ったか覚えてない。
一日に色々ありすぎた。
いや、本当に。色々ありすぎ……。
「はぁ〜……疲れた」
光から合格をもらえた灯。
これから二人で、どのようにして優を守っていくのか。そもそも守るとは?
今後の二人の行動を楽しみにしていてください!
次話から別のヒロインのお話になります!
お楽しみに!




