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心に蓋をしてくれたみんな。  作者: 龍  岳
【様々な女子達、それぞれの思い】
16/24

第16話 光の初恋

 私が優君に惹かれたのは、高校受験のあの日だった。


『あ、あれ……こっちじゃない……?』


 私と優君が通う高校──小野(おの)(みち)(でら)高校は、最高峰の教育機関で、建物が大きく、とにかく広い。

 教室も数多くあり、目的の教室に中々たどり着けない生徒も数多くいる。

 その為、校内を自動ローラースケートを履いて移動する。最新AIを導入しているので、目的地を設定すると自動でそこに連れて行ってくれる。


 でも、受験する人はそれを持っていないので、一度迷うと目的地にたどり着けなくなってしまう。


『ど、どうしよう……もうそろそろ試験始まっちゃうのに……』


 試験が始まる前にトイレに行ったのはいいものの、帰りに迷ってしまった。


 キーンコーンカーンコーン。


 予鈴が鳴ってしまった。


『もう、諦めるしか……』


 どうしてもこの学校に入学したかった。でも、もう諦めるしかない。

 迷子になって試験を受けられなかった人は毎年何十人といる。

 それが今年は私なのだろう。


『はぁ……』


 私が廊下で立ち尽くし、ため息をついていると──、


『何してんだ?』


 後ろから声が聞こえてきた。

 振り返ると、そこには少し寝癖のついた髪を直そうとしている男子がいた。


『もう予鈴鳴ったぞ?』

『う、うん……ま、迷っちゃって……』

『あ〜なるほどな。ここ広いからな。ほら、来い』

『え……?』

『教室、連れて行ってやる』


 少し気怠そうに言ってくる男子。

 口調は少しキツイけど、その中に優しさがある。


『お、お願いします……』

『ん』


 男子が歩き出す。私はその後ろをついて行く。

 男子の背中を眺めながら私は感じていた。


(この人、優しいなぁ……。好き。好き。私、この人の事、大好き! 名前なんて言うのかな? どこに住んでるのかな? 何が好きなのかな? どういう女の子がタイプなのかな? あ〜全部知りたい!)


 そんな事を考えていると、男子がこっちを向いてきた。一瞬ドキッとすると──、


『着いたぞ』

『あ……』


 私が目指していた教室の前に着いていた。


『んじゃな』

『え……?』

『あ〜俺、別の教室だから』

『な、なるほど……』

『んじゃ』


 去っていこうとする男子。私は思わず引き止めてしまった。


『あ、あの!』

『ん?』

『あ、ありがとうございました! お、お名前は……』

『………………優』

『す、優君……本当にありがとうございました!』

『ん』


 男子──優君は若干無愛想に頷きながら、去っていった。


『優君……またね』


 これが、私と優君の初めての出会いだった。


 そこから、私は高校に合格し、入学する事ができた。

 優君も合格していて、一緒に通える事に狂喜乱舞していた。んだけど、クラスが違うと知り、ものすごくショックだった。

 でも、私はそんな事で諦めたりしない。

 入学したその日から、行動を開始した。


 下校中の優君の後をつけ、自宅を特定。

 学校のいたるところで、隠れて写真を撮る。

 優君の鞄の中に盗聴器を入れて、家での音を聴く。

 一人暮らしなのか、会話がなかった。でも、夜になるとエッチな声が聞こえるから、そういうのを見てるのだろう。

 それのおかげで優君の好みを知る事ができた。


 そんな事をしていたある日、優君の家に女が二人現れた。

 その二人は義理の姉と妹らしい。

 お父さんとの会話で、再婚する事は知っていたので、もしかしたらとは思っていた。

 でも、まさか女子が二人なんて……二人なんて……!

 負けてられない!!!


 行動を起こす必要があると思った私は、私と同じ匂いがする灯を見つけ、仲間にした。

 これで最初の準備は整った。


「優君、堕としにかかるから、覚悟しててね♡」

 光は何を企んでいるのか。灯と共に何をするのか。

 お楽しみにしていてください!


 面白い! 続きが気になる! と思っていただけましたら ブックマークをしていただけますと、幸いです!

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