第13話 灯の気持ち
「ただいま〜」
「お帰り〜」
私──早口 灯は自宅に帰ってきていた。
リビングにいるお母さんに挨拶をして、二階にある自分の部屋へと向かう。
そして、今日買った荷物をベッドに放り投げ、ベッドにうつ伏せでダイブする。
「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜! 話しちゃった! 話しちゃった! 梁矢君と話しちゃった〜〜〜!」
私は枕に顔を埋め、心の声を叫んだ。
「しかもしかも! 大好きなゲームの話しをしちゃった〜〜〜〜! やばいやばい〜〜〜!」
今日は、たまたま買い物に出かけていた。
キーボードを買いに行っただけ。それだけだったのに、まさか! まさか!
「片思い中の梁矢君と、会えるなんて〜〜〜〜!」
一生分の運を使い果たしたと思う。
「オタクな私を、引かないで受け入れてくれるなんて……なんて優しいのぉ〜〜〜」
女子の中では異常なほど、エッチな事に興味がある私。
他の女子とそういう話をしないから分かんないけど、多分私は普通じゃない。
そう、ずっと思ってた。そして、そんな自分が嫌いだった。
でも、今はこんな自分で良かったと思ってる。だって──、
「私が私だったから、梁矢君と仲良くなれたんだもん! 今度一緒にプレイする約束までしちゃった……!」
それを考えるだけで、興奮してくる。
大好きな梁矢君と、二人っきりの部屋でエロゲやギャルゲをプレイする。
そして、なんかいい雰囲気になってそのまま……。
「ぐへ……ぐへへぇ〜……♡」
人には絶対見せられない顔をしながら私は、部屋の鍵を閉め、服を脱ぎ乙女の秘め事を始めた。
☆ ♡ ☆
今日は日曜日。
お休みだけど早起きをしなきゃいけない。だって、女の子達が変身して戦うアニメがやってるから!
「お、始まった」
8:30になり、私は自室のテレビを点ける。
すると、私が大好きなアニメが始まる。
長い事やってるシリーズで、今作で20作品目。ちょうど周年イヤーになる。
色々なモチーフがあるけど、今作は【聖剣】が使われており、主人公の女の子の元に聖剣を五本所持した精霊がやってくる所から始まる。
もうすでに十三話までやっていて、四人目までの仲間は出揃っていた。
あと一人なんだけど、公式でもまだ発表がない。
誰が五人目なのか、めちゃくちゃ気になる。
ん? 録画してないのかって? そんなの、もちろんしてるに決まってる。
じゃあ、リアタイする必要がない?
何を言ってるの? 真のオタクはリアタイして録画を見直して、さらに何度も見返すのが普通なの。
一度見たくらいで満足していたら、それはファンとは、オタクとは言わない。……………、まぁ、私の自論だけど。
放送が終わった。
「はぁ〜。今日も面白かった〜。まさかあそこでパンチラが見れるとは……でも、もう中学生なんだからブラチラがあってもいい気がするんだよな〜」
このアニメは子供向けとして作られているので、深夜アニメのように肌色多めとか、下着が見えたりとかはほとんどない。
けど、稀に、敵との戦闘中に下着が見える時がある。
まぁ、見えると言っても本当に少しだし、見せパンの場合が多いけど。
「でも今日のあれは、見せパンじゃなかったよな〜。水色だったし」
大人の視聴者を意識しているのか、時折サービスシーンがあったりする。それが何気に嬉しかったりする。
「さて、この後は特撮を二つ見て、その後は……」
日曜日の朝は、アニメから始まり特撮で終わる。
お決まりのルーティーンだ。
私はきっちりリアタイした後、ゲームセンターに行くために着替えを始めた。
ちなみに、今日の特撮も最高だった!
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