7.おわりに――おわりに
今回は主要な地域――バイオームを五つに分けて生存法や役に立つ知識を紹介してきました。出来上がってみれば思ったよりも詳細になっていたので、創作のみならず、どんな人でも一度は目を通しておいて損はない内容になっているはずです。
考えてみればおかしなものです。私がこれまで二万字以上にわたって書いて来たことがらは、すべて「生きる術」なのですから。生物なら誰しもが本能だけでそつなくこなすはずのことを、さも「あなたは知らないでしょう、教えて差し上げます」的な立場で語る私と、実際大半の現代人が「生きる術」を失ってしまった現在。遭難したときのためとか、創作のためだけでなく、この「生きる術」はむしろ知っていて当然ともいえます。キャンプもいいですが、もう少し野生に返って、コンクリートのジャングルではなく、緑のジャングル(とは言わないまでも、野山など)に身を置いてみてもよさそうです。
そして私の心が社会によって摩耗しきった時、本当の「生きる」ことを教えてくれたベア・グリルスとエド・スタフォード両氏、そしてその映像を無料でYouTubeに上げてくれたディスカバリーチャンネルには、大変感謝しています。今でも無料で本編が見られると思いますから、もし本当のサバイバルを「脳で」感じたければ、YouTubeへ。
以上。




