6.山――山の全体像
「特徴」
もしそこが夏の山であれば、ここまで書いてきたどの地域よりも生き延びやすいと言えます。冬の山であったら寒冷地と同じような対処をしなければなりませんが、それでも寒冷地よりは生存が容易です。
山と言われて全く植物がない場所を想像する人は少ないでしょう。緑が豊かであるということは物資に恵まれているということで、しかも熱帯ほど暑くないので病気にかかる確率も減っています。もし実際禿山に降り立ってしまったら急いで緑を目指して前進します。
以上のことから、山という地域はある程度穏やかな自然により比較的生存が容易です。それでも危険とは常に隣りあわせなので、なめてかかってはいけません。
「注意点」
山と言えば、日本でもイノシシや熊など非常に屈強な動物が潜んでいます。海外にまで視野を向ければオオカミ、ヤマネコも遭遇しないことを願いたい種類です。哺乳類以外でもヘビ、ダニ、ヒル、ハチなど厄介な生き物が多いですし天候の悪化も恐ろしいものです。となれば最優先すべき事項は基地作りです。何より生活の拠点を構えられれば心情の安定にもつながりますし、身を守ることができます。
もう一つ気を付けたいのは地形です。標高が高いところよりも低いところや谷のほうがより生き残りが容易ではありますが、無理をして岩肌を伝って下がるなどするとどうにもいかない状況に陥ったり、足を滑らせて転落する可能性もあります。移動は慎重に、急がば回れです。




