表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
片恋トライアングル  作者: 作花恋凪
11/23

*ステージ-9*

「次、29番の人!移動お願いしまーす!」


ついに、愛璃の番が来た。


「は、はいっ!!」


優に連れられ、審査室に向かう。控室から審査室までの距離はそんなに遠くないが、愛璃には途方もない距離に感じられた。


(あぁ、緊張する~!春野優の前で、いつも通りの演技なんてできるのかなぁ~……)


愛璃の不安そうな面持ちに気づいたのか、優が、愛璃に優しく声をかけてきた。


「澄原愛璃ちゃん……だったよね?この前のEITOとのライブ、見たよ。あのときみたいに、愛璃ちゃんの自然な輝きを審査委員の人たちに見せつければ、大丈夫!自信持って、頑張って!」


初めて優の笑顔を間近で見た愛璃は、優の笑顔を改めて綺麗だと感じた。いつも明るく、天真爛漫なキャラでいながらも、皆を包み込む暖かさを持っている。現に今も、愛璃は優の笑顔に勇気づけられた。


「ありがとう、ございます。……見ててください、優さんの言う通り、優さんに負けないぐらい輝いて見せますからっ!」


愛璃は、そういい、微笑んだ。そして、すぐに前を向いた。さすがに、大人気俳優、春野優の顔を至近距離で長い間直視するのは、恥ずかしかったからだ。


──だから、気づかなかった。愛璃に微笑みを向けられた瞬間、滅多に表情を崩さない優が、真っ赤に頬を染めたことに。


そうしているうちに、愛璃は審査室の前に着いた。


(ついに、来てしまった。もう、後戻りはできない……だけど、大丈夫!)


「すぅ……はぁ~…………、よし!」


大きく深呼吸をし、愛璃は顔を上げた。瞳は、前のライブのときのように輝き、明るい光をたたえている。


トントンッ ガチャッ


「失礼します!29番、澄原愛璃です。よろしくお願いします!!」


よろしければ、いいね・リツイート・フォローお願いします!

Twitter→@Cocona_Sakuhana

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ