2話
町らしき場所がある方向へ車を走らせること早数時間。
周りは相変わらずの草原や山しか見えず、そんなにスピードも出せるような路面状態ではなかった。
「おかしいなぁ~。地図で見る限りはそんなに遠くなかったはずなんだけどなぁ・・・
とりあえず、昼ご飯を食べてから考えよう。」
そう思い、適当な場所に止める。
「さて、何を食べるかなぁ~・・・ってもそんなに食糧買い込んでこなかったんだよねぇ・・・次の目的地まで行く途中で買う予定だったし・・・」
今残っている食糧はカップ麺と乾物が少々、薬味と調味料、水が2ℓ程度あるのみだ。
「とりあえず、カップ麺を食べるとして、水も残りが少ないし、今日中にマップにのってた町につかないとやばいな」
カセットコンロでお湯を沸かしながら携帯の地図アプリを起動させる。
「最初がここだろ?ということはあと2時間くらいで着くな。にしても遠いな~
ここまで運転してなにもなかったし、どこなんだろうな。ここ」
さっさと昼飯を食べ終わり、町らしき方向へと車を走らせる。
1時間もすると森が見え、街道らしき道路も確認できたので、そこをひたすら走るが、舗装などされているわけでもなく、のんびり行くことにした。
そこから30分ほど走ると川があり、橋がかけられているが、ギリギリ通れるかどうかの道幅だった。
「これギリギリ通れるとは思うが、木製の橋となると車が通るには不安が残るなぁ・・・
しかもなんかボロいし・・・」
見た感じだとそこまで使われている感じはなく、人であれば通行することは十分可能だろうが、さすがに車の重量が通るのは危険すぎる。
「とりあえずきれいな水だし、水を確保しとくか。飲む前に煮沸消毒しとけば大丈夫だろ。」
車内に転がっていたペットボトル数本に水を入れ車に積み込む。
「とりあえず、水は確保できたけど、ここから先はどうするかなぁ。大体40km/hくらいで走らせてて、車で30分くらいかかると思うから歩いていくとしても数時間はかかるだろうし、今から歩いていくとしたら日が暮れちゃうからここまでにしとくか。それに川に魚でもいれば食糧も確保できるかもだし、竿とか車に積みっぱなしでよかったぜ」
とにかく食糧を調達しないと乾物のみしか残っていない。
川での釣りは経験ないが、まぁなんとかなるだろうと餌となる虫を探す。
岩の下などにいる虫に針をつけて流れの少し早い場所や魚がいそうな場所へ餌を入れてみる。
「ん~この辺にはいないか。上流側に行くついでに薪も確保するかね」
念のため、大型サバイバルナイフと血抜き用にナイフを持参していこう。
あとは、リュックの中に予備の釣り用品と袋を入れてと。
さて食糧確保しますかね。