小さな幸せ
何か描きたくなったので、深夜テンションで書きました。
ついでに、なろうへの投稿の練習も兼ねて
桜も散り、すっかり緑の葉をつけた木々。新年度も始まってから約一月。一年生も新しい生活になれ新しい生活ではなく普段の日常へと変わる5月。
そんな日々の中、私はいつもの通学路を歩く。私の隣にはいつもの君。幼い頃から10年以上君の隣り歩いている。
「なあ、お前彼氏とかいないの」
君は不意に私へ聞いた。
「いないよ」
そっけなく応える。
なんでそんなことを聞くのだろう。今の私には恋人とか必要ない。クラスの友達は彼氏が欲しいとか言ってるけど、私はそうとは思わない。
「そっか。もしかして俺のことが好きだから」
「へっ……きゃぁっそんなわけにでしょ」
顔が真っ赤になるのが自分でもわかる。恥ずかしいいきなりこんなこと聞くなんてデリカシーなさすぎ。まあ、それが……君だよね。
「わりぃ 流石に今の聞き方はあれだったかな」
「もぅ~いきなりどうしたの。らしくないよ君がいきなりこんなこと聞くなんて」
「え~っと」
聞き返すと彼は右手で頭を掻き少し考え始めた。彼が何かを考えるときに癖だ。長年一緒にいる私だ彼のことは彼の親と同じくらい彼のことを知ってるつもりだ。
「何でもないや。それよりさ、今日の放課後買い物行かない? 俺新しい服を買いに行きたいんだよ」
「いいよ 放課後は予定ないし、そのかわり何かおごってよね」
なんだか彼にはいろいろごまかされちゃった気がするけど、まあいっか。私は今のままがいい。今のまま彼の隣に彼の横で……。でもいつかはこのままではいられなくなっちゃうよね。同じ大学に行けるかわからないし、就職となると……。いや、今はそんなことはどうでもいい。今君のとなりにいることそれが小さな私の幸せ。