人生180度変わっちゃいました 1
今回はいつにも増して上手く出来ないと思いますが、読んで頂けたら嬉しいです。
「面倒臭い。」
私、日ノ原 鶫の一言目はそれだった。私は読んでいた本から目を離さずに言った。
「人の話しを聞いてから――――――」
「五月蝿い。読書の邪魔。」
まったくもって邪魔である。
私の横でピーピー五月蝿いのは、宮本 葵。13歳。男。特性:###。
五月蝿い奴は嫌いだ。黙って静かにしていることさえ出来ないなら、強制退出させるぞ。
「面倒臭いって………。」
「何。まだ理由が必要だった?馬鹿馬鹿しい。くだらない。阿呆らしい。興味ない。一人でやれ。」
だってそうだろう。勝手に家に不法侵入してきて、いきなり『組織をつくろう!』だぞ。当然こいつ頭大丈夫か!?と言いたくなる。それ以前にこいつ自体が阿呆らしい。そう考えると私のこの対応は優しいものだと思う。本当だったら、警察に突き出しても良いぐらいだ。
私は読んでいた本をパタンと閉じると葵に向き直った。
「葵に良い感じのあだ名思い付いた。」
「何?」
「蝿。」
少しの間。
「なっ、何で。」
「蝿って五月蝿いし、ぴったりだろ。」
流石、私。超頭良い。愉快愉快。
「はあー!何で俺のどこが蝿!?」
大分五月蝿いが、一人で叫んでいるから有害ではないだろう。これでやっと本が読める。
さっき閉じた本をまた開く。
「鶫、友達なのに。そうだよね。」
まさかのタイミング。読もうとした矢先に。同意を求められても困る
。
「へぇー。私は君みたいな困ったちゃんと友達になった覚えはないんだけど。勘違いも甚だしい。」
「鶫なんて嫌い。」
私の物言いにキレたのかそう私に言う。
「あっそ。私も葵のこと大嫌いだけど。まあ、おまえの馬鹿さ加減は凄いな。きっと人間の突然変異による超人的な馬鹿だな。」
成績はいつも下から数えた方が早い。葵の成績なんて知っていても得しない。せいぜい、脅せるくらいだ。
私は本に目を落とす。もう邪魔はしないでほしい。
「頭良いからって何なんだよもう。本が何なの役に立つんだよ。」
あ?黙れよ。今、読書中だぞ。見えてないなら眼科に行け。今すぐに。
「こう役に立つ。」
また本を閉じて、その本を葵の頭にぶつける。
「痛い!」
結構な威力だろ。私、推奨。身をもって体験できて良かったな。
というか、外、騒がしくないか?多分家を包囲されただろう。そう考えをめぐらせていると、突然、拡声器を通した下品で高圧的な声がした。
「繰り返す。二階にいるそこの二人。一分以内に外に出てきなさい。」
私は窓から冷めた目で見下ろす。案の定、やはり包囲されていた。
私はクローゼットから黒っぽい上下のジャージとスニーカー。黒いトランクを取り出す。上からジャージを着、スニーカーを履く。
「鶫、火付けやがった。」
完全に出口を失った。
その時、机の上に置いてあった無線機が鳴った。
「はい、こちら一〇五四三。大丈夫です。そうです。はい。了解しました。お願いします。」
無線機を切ると、葵に向き直った。
「葵。よく聞いて。今からヘリが来て梯子を下ろしてもらう。それを登って。信じて上を見て登って。絶対にしたを見ちゃ駄目。」
不安そうな顔をしているが、コクリこ頷いているから大丈夫だろう。
それよりも問題は相手が銃を所持しているかどうかかだ。撃たれたら二人とも死ぬ。
「ヤッホー。待ったぁー。」
良いタイミングで、拡声器を通した、知り合いの声がする。ヘリの到着だ。
「葵、言った通りにね。」
梯子を調度良いところに降ろしてもらったというのに、飛び出せないでいる。そんな葵にイラついて、背中を強く押してしまった。悪気はない。
「うわぁぁ!」
なんとか梯子に掴まる。ぎこちないがしっかり登っていく。
私は葵が登りきるのを確認した後、梯子に手を掛けた。




