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黒の魔王  作者: 菱影代理
第28章:罪を重ねて
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第545話 魔女の罠(2)・修正版

 この話は利用規約に抵触する恐れがあるので、内容を一部削除した上で公開されております。該当箇所をそのまま削除しているだけですので、話の繋がりは途切れています。


 この話の完全版は、ノクターンの『黒の魔王・裏』にて掲載されておりますので、そちらをご利用ください。

「ありがとうございます。あまり、他人に聞かれたくない話ですので、少し場所を変えましょう」

 結局、私は彼女の誘いに乗りました。

 そうして、気が付けば私は因縁の噴水前にまでやってきています。そう、ここはあまり手入れのされていない神学校の北庭園。私とリリィさんが対決した、あの場所に他なりません。

「先に確認しておきますが、クロノさんが行方不明となった経緯は、聞いていますか?」

「いいえ、詳しくは。ただ、戦場の混乱の中で、としか」

 そういって行方不明となる者は、そう珍しいことではありません。戦場で起こりうる、ごく当たり前のこと。

「簡単に説明するなら、クロノさんはとても強力な、一人の敵と戦っていました。サリエルという名の、パンドラに攻めてきた十字軍の中で、間違いなく最強の女――そして、クロノさんにとって、深い因縁のある、相手でもあります」

「い、因縁……ですか?」

「詳しいことは私も知りません。ただ、クロノさんがスパーダへ来るよりも前から、その因縁はついていたようです」

 スパーダへ来る前のクロノくんのこと、私は全く知りません。彼が十字軍との過酷な戦いに敗れ、命からがらスパーダまで逃げ延びてきた、ということは、前にテレパシーで覗き見したので知っています。

 けれど、その戦いが起こる前、どうして、どのように、クロノくんがあの悲惨な戦いに巻き込まれていったのか……私は、何も知らないのです。彼はまだ、話してくれない。

「ともかく、十字軍の中でも特別な存在であるサリエルは、なんと敗北の間際に逃走用の転移魔法を発動させました」

「転移魔法……ま、まさかっ!」

 その通り、と魔女は頷く。クロノくんは因縁の敵であるサリエルという女の首を諦めきれず、転移魔法に飛び込んでしまったというのです。

「えっ、それじゃあクロノくんは――」

「幸い、転移の先はダイダロスの森の中でした。ガラハド山脈が見えるほど、近い位置です」

 よ、良かった、クロノくんが敵に捕らわれたのではなくて。

「では、クロノくんは念願かなって、ついにそのサリエルを討ち果たしたのですね」

「……ここからが本題です。クロノさんは、サリエルを殺しませんでした。彼女を殺す最後の瞬間に、気付いていしまったのです。彼女が同郷の友人であったことに」

「えっ……え!?」

「サリエルは、クロノさんの知る友人とは、顔も姿も全く違います。ですが、どういう理由で姿を変えられたのかは分かりませんが、確かに、サリエルはその友人だったのです」

 だから、クロノくんはサリエルを殺せなかった。

 くだらない、と笑うことなどとてもできません。だって、私は誰よりも、彼の優しさを知っているのですから。

 私には分かります。憎い敵が友人であったことを知った時の、クロノくんの驚きと、そして、深い悲しみを。

「当然、クロノさんはとても深くショックを受けます……そう、そのショックのあまり、サリエルの体へ手をかけてしまうほど」

「……え? あ、あの、それって……」


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[一言] 呪術師からハマって彷徨える狂戦士の詳細が知りたくて黒魔も読み始めました、ガラハド戦争あたりまではいいなって思ってたんですけど、主人公の意思のブレが酷くなってきたように感じて、それ以上に勝ちヒ…
[一言] クロノの思考が意味不明すぎる。やりたい展開に目が行きすぎて説得力が作者の頭から消え失せてる
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