第1013話 太陽神殿の御子(2)
翌日。月が代わって清水の月1日。
本当は今日も一日休暇のはずだったのだが、フィオナが太陽神殿で火事を起こしたというテロか宣戦布告か、と重大な外交問題に発展しかねない非常事態が発生したので、俺は早朝からルーン王城を訪れることとなった。
「ようこそルーンへ、と言いたいところなのだが、魔王に相応しい歓待で迎えられず申し訳ない」
「いや、こちらの方こそ今回の件は――――」
「いえいえ、どうか頭を下げるような真似はせずに。すでに話は聞いておりますからな」
前日にボヤ騒ぎ起こしておいて、のこのこ出てきてド派手な歓待の宴を求めることなどできるはずもない。今日の王城訪問は完全に予定外なので、俺達が来るのも秘密裡に行われている。
そんなワケで、俺は実に気まずい初対面をルーン国王ハナウと果たしていた。
「さぁ、まずはお席へどうぞ」
「ありがとう」
ここは玉座の間ではなく、大会議室といったところか。煌びやかなルーン様式の広間であり、君主同士が話し合うに相応しい場ではあるが、今はそんな部屋の造りを呑気に観察している余裕はない。
この場には、すでに太陽神殿炎上について話をするべき面子が勢揃いしていた。
まずは魔王ことエルロード帝国皇帝、俺。詳しい事情こそすでに聞き及んで入るのだが、それでも気分が滅入って仕方がない。
そして犯人、もとい当事者であるフィオナ。こっちは相変わらず眠そうな顔でボンヤリと見渡している。話し合いの内容より、この部屋に仕掛けられている魔法の術式を見抜く方に意識が向いていそうだ。
それからネルも一緒に来てもらっている。昨日は俺と共に現場へ急行し、火事の拡大を食い止めた立役者でもある。勿論、ハナウ王との面識もあるので、頭を下げるなら私も一緒に、といった覚悟らしい。ありがたくて、涙が出て来るね。
対してルーン側は国王ハナウと、コルネリウスという年老いたゴブリンの宰相、ツートップが並んでいる。
それからリリィが言っていた、レッドウイング伯爵、赤羽善一の子孫だという第二執政官ソージロという男も同席している。なるほど、只者じゃないと一目で分かる存在感があるな。テレパシー能力を持つことを差し引いても、リリィが注意するのも納得できる。
そして被害者、もといもう一人の当事者である、太陽神殿の御子フィアラ・ソレイユ。
今ここで初めて見たが……本当にフィオナによく似ている。全く同じ水色の髪に、輝く黄金の瞳。そしてどこか神秘的な美貌。
だが鏡映しのような、というよりも、御子フィアラの方がやや幼い印象を覚える。フィオナの妹、という表現がこれほど相応しい者はいないだろう。
黄金の目元はキリリとしてどこか凛々しく、気配もどこか隙を無くすよう張り詰めた鋭さを感じられる。能天気な姉と違ってしっかり者の妹、みたいな印象をつい覚えてしまう。
「ええぇ、それでは、まずはお互いに事実確認をしていくということで、よろしいですかな?」
宰相コルネリウスの言葉に、俺とハナウ王が頷く。
そうして、昨日の太陽神殿で何が起こったのか、順を追っての説明が始まった。
◇◇◇
「――――どこまで歩くんですか?」
手合わせ願う、というフィアラの誘いに乗ったフィオナは、ややしばらく時間をかけて太陽神殿を歩き回ってから、ようやくその問いかけを投げた。
「まずは貴女に、この場所を見て回って欲しかったのです。如何でしょうか、我らが太陽神殿は」
「良い神殿だと思いますよ。立地は完璧、本堂の造りは荘厳でありながら、隙もありません。立派な神の城と呼んでよいでしょう」
「それはどうも、ありがとうございます」
フィオナとて、何も考えずに散歩をしていたワケではない。フィアラが案内するように、ちょうどぐるっと一周してきたことで、おおよそ太陽神殿の造りを把握することが出来ていた。
そして天然の彼女にお世辞という概念はない。素直な評価を言葉にすれば、さして嬉しそうにも見えない冷めた表情で、フィアラは感謝だけ口にした。
さもありなん、彼女が気にしているのは、そんな事ではないのだから。
「感想はそれだけ、ですか?」
「これ以上、何か?」
「この場所に見覚えは」
「ありませんよ。初めて来ましたから」
当たり前のことを、当たり前に答えただけ。
それ以上の感想などないはずだが、
「ですが、ここの空気は不思議と馴染みます」
「そう、ですか……」
フィオナの解答にどこか納得したように頷いてから、フィアラは改めて向き直って言った。
「それでは、手合わせに相応しい場へ向かいましょう。よろしいですか」
「はい」
別に今すぐ奇襲してきも一向に構わない、とばかりに堂々としたフィオナの態度。それ以上はもう何も言わず、フィアラは歩き始め、フィオナもまた美しい水色の長い髪がサラサラと流れる御子の小さな背中を追った。
そうして辿り着いた場所は、広大な庭園の一角。綺麗な白い丸石を砂利のように敷き詰めた、開けた平地である。
やや距離を置いて、庭園を彩る自然な庭木と、神殿の敷地の角にあたる高い塀、そして有事の際には結界機になるだろう、尖塔が突き立っている。
その塔が傍にあるからこそ、ここが少々派手に魔法を放っても問題ない決闘場として機能するのであった。
「貴女は火の魔法が得意だと聞き及んでおります」
「ええ、私の火力は帝国一です。ドラゴンブレスにも負けませんよ」
「私も火を最も得意としております。互いの炎比べをするが、よろしいかと」
「危ないですよ」
お前だけ、と自分の身の安全には一切の不安を抱いていないことは、フィオナの態度からは明白である。
それを気づかぬフリをしたまま、フィアラは冷たい表情で言葉を続けた。
「それでは、火の精霊同士を戦わせてはどうでしょうか」
「なるほど、それなら安全ですね」
ふんふん、と素直に頷くフィオナ。
それでルールは互いの合意に基づき定められた。
魔術師同士の決闘と同じように、まず両者は十分な距離を開けてから、対峙する。
そして各自の得物を構え――――3、2、1、とカウントを合わせ、戦いの始まりとした。
「太陽の女神へ、御子フィアラが願い奉る」
先に口を開いたのはフィアラだ。美しく歌うような口上は、詠唱であり、神への祈りでもある。
現代魔法とは全く異なる術式系統。この手のものは、祈祷術などと呼ばれる。
「大いなる火の翼よ。不死なる炎を纏う羽よ」
祈祷と合わせて振るわれるのは、一振りの剣。
美しい紅と黄金で彩られたソレは、紛れもなく儀礼剣。戦場にて敵を斬り殺すための刃ではなく、神へ剣舞を奉じるための神器である。
「燃やせや燃やせ、不浄は灰へ、舞い散る火の粉は燦々と」
儀礼剣が振るわれる度に、その刃へと太陽神殿に満ちる濃密な魔力が集約されてゆく。
フィアラの態度と同じく冷たい鋼色であった刃が、瞬く間に赤熱化してゆき、灼熱の輝きを放ち始める。
「焦がせや焦がせ、悪徳を塵へ、猛き炎に限りなし」
莫大な熱量を宿し始めた儀礼剣を、汗一つ流れぬ涼しい顔のまま、フィアラは天高く掲げた。
「熱き祈りに応え、今ここに聖なる火を顕現せん」
最高潮に達した灼熱の魔力が、掲げられた切っ先の一点に集中し――――爆ぜた。
「羽ばたけ――――『焔鳳』」
ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ――――
それは激しく燃え盛る炎の勢いか、それとも顕現した精霊の唸りか。
剣を掲げたフィアラの頭上にて、赤々と燃える炎の体に、金色の羽を持つ鷹のような姿をした、火の鳥が現れた。
その威容は、召喚術の特化能力を持つ第十二使徒マリアベルが行使した、ラムデインに匹敵する。ただの使い魔などとはとんでもない、霊獣と呼ぶべき存在の格を、フィアラの『焔鳳』は持っている。
「なるほど、言うだけありますね」
強大なる炎の鷹を従えたフィアラへ、初めて興味の色が宿った目で見つめたフィオナは――――ただ、一言で返した。
「『ヴォルガフレア』」
五分咲きの『ワルプルギス』を地面へ向けて呟けば、次の瞬間には白石の地面を煌々と煮えたぎるマグマの池に変えながら、炎の大蛇が鎌首をもたげて現れる。
シャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――――
悠々と火炎の翼を羽ばたかせて宙に浮かぶ『焔鳳』と、荒々しい溶岩の大蛇が睨み上げる。かくて両者の使い魔は出揃い、
「実は私、魔力の制御は少しだけ苦手なので……上手く加減ができません」
「手加減などとんでもない。貴女の本気を引き出して見せましょう」
聖なる神の火を宿す『焔鳳』と、煉獄の業火を纏った『炎龍』が真っ向からぶつかり合い――――
◇◇◇
「そしたら燃えました」
「この度はご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ございません」
悪気の欠片もなくシレっと言い放つフィオナと、深々と頭を下げて陳謝するフィアラ。その姿はさながら、聞き分けのない大きな妹と、小さくともしっかり者の生真面目な姉といった風情である。
実際に年上なのはフィオナの方なのだが……本当に心の底から自らに瑕疵などないと信じ切っているフィオナの姿に、頭が痛くなった。こういう時は、表向きだけでも申し訳なさそうな顔くらいしておくべき。そう思いはするが、そういう気遣いや建前こそ、最もフィオナの苦手とすることも俺はよく知っている。
「はっはっは、まぁまぁ、良いではないか。両国にとっても大切な二人の身柄は全くの無事であり、また他に怪我人も出なかった。燃えたのも庭園の一角と、塔が一つ……幾らでも取り返しなど効く、最低限の被害に留まったことを、まずは喜ぶべきであると、余は思っておる」
「……そう言ってもらえると、助かる。寛大な処置に感謝する、ハナウ王」
「とんでもない。クロノ帝こそ、一報を聞きつけるなり、現場へ急行し、御自ら鎮火に当たられたのだ。流石の行動力、と感心することしきりですぞ」
いやぁ、それくらいはね……
しかし、この時ほど疑似水属性『黒水』が使えて良かったと思ったことはない。疑似氷属性『黒氷』と合わせて、火災現場では大いに役立ってくれた。
ともかく、ハナウ王の言う通り、火災の被害は最小限で済んでいる。
完全に焼失したのは、二人の決闘場を封鎖する結界の役割を果たしていた塔だけ。後は俺含む、迅速な消火活動によって庭園にそれ以上の延焼を防ぐことが出来たのだ。死人は勿論、怪我人が出なかったことも幸いである。
最悪、重傷者が出てもネルも控えているし。こういう時に彼女が傍にいてくれると、本当に心強い。
「それにしても、あの塔が丸ごと焼け落ちるとは。あれは太陽神殿を守護する防御塔でもあり、特に火に対する守りは随一でありましょう。万が一、結界が機能していない、あるいは弱まっていた、という可能性も――――」
「いいえ、塔の結界は十全に機能しておりました」
宰相コルネリウスの疑念を、フィアラは真っ向から否定した。
それは太陽神殿の代表者として、施設管理不行き届きを誤魔化すなどという隠蔽工作ではない。むしろ、そうであった方が良かった、と言わんばかりの態度だ。
「それでも塔が焼けたのは……」
「まさかあれほど炎龍が暴走するとは」
「やっぱりフィオナのせいじゃねーか!」
思わず素で叫んでしまったところ、シンと静まり返ってしまった。
アレな沈黙が支配して一拍、気を利かせたハナウ王が「えふん」とわざとらしい咳払いをして、無かったことにした雰囲気で、会話を再開させてくれた。
流石は長年、一国の君主で在り続けた人だ。俺のような小僧では、どんな魔王ぶってもすぐにボロが出ちまう……
だが俺が叫ばずにはいられなかった気持ちも察して欲しい。
現場へ急行した俺は、確かに見たのだ。燃え盛る塔へ巻きつき、轟々と煉獄の業火を纏った、翼の生えた大蛇の姿を――――
「その辺については、御子様はどのような見解で?」
「そう、ですね……フィオナ様の炎龍は、太陽神殿の気と私の『焔鳳』、どちらとも非常に高い親和性を持っていたが故に、その力を大幅に増して暴れ出した、と私は見ております」
「ええ、私の炎龍が火の鳥を食べた後に暴走しました。つまり……勝負は私の勝ち、ということです」
ここでドヤ顔の勝利宣言キメられるのがフィオナという女である。
唖然とした表情のルーン陣営に、俺は苦渋の表情で精一杯の謝罪の言葉を吐き出した。
「本当にすまない。これでも彼女に悪気は無いんだ……許してくれとは言わないが、せめて聞き流していただきたい……」
「い、いや、そうお気になさらず。強力な魔術師ほど、変わり者が多いと言いますしな、ははっ……」
「それほどでもありません」
ふふん、と自慢げなフィオナ。
おい、マジでもう止めてくれ……
本格的にフィオナをこれ以上、喋らせるワケにはいかない。早くどっかにやらないと、ルーン外交で取り返しのつかないことになる。
「フィオナ、そろそろ小腹も空いただろう。何か美味しいモノでも見繕っておいてくれ。後で俺も行くから、先に食べて待ってて欲しい」
「いいでしょう、ルーンはなかなか食文化が発展していますから。まだまだ開拓のし甲斐があります。期待して待っててください」
腹が減ったから帰る、などと通じる場ではない。ないのだが、ルーン側も俺のあからさまな口実に、一言も異を唱えることなく、納得の表情で頷いてくれていた。
今、この場において俺達の心は一つになったのだ。
そんなみんなの思惑など露知らず、魔女フィオナ、堂々退場す。
そうして平穏を取り戻した後に、粛々と事実確認と事件の事後報告等が共有され、
「――――塔と庭園の再建費用を帝国が持つ、ということで手打ちにしてもらえないだろうか」
「とんでもない、この件は両者の強い力の発露によって引き起こされてしまった、不幸な事故……費用は折半ということで、お互い遺恨ナシとするのが良いかと」
「ハナウ王のお心遣いに、感謝する」
「こちらこそ、クロノ帝の最大限の配慮、痛み入る」
かくして、両首脳が固く握手を交わして、この件は解決と相成った。
少なくとも表向きには……
◇◇◇
クロノ達が去った後、ルーン陣営の面々はその場に残った。これで一件落着、とは誰も思ってなどいない。
「して、ソージよ、どこまで見えた?」
「やはり、表向きの感情の他は一切、何も。私の力不足です。申し訳ございません」
ハナウ王の問いかけに、深々と頭を下げるのは、宰相に次ぐ地位である第二執政官のソージロ・テオ・レッドウイング。
協議の間、一切口を挟まず淡々と議事録を綴る書記役に徹していたが……彼の本当の役目は、魔王クロノと魔女フィオナ、帝国の中心人物たる二人の心を探ることであった。
「陛下、これは仕方のないことですな。なにせ帝国の宰相は、あの妖精女王イリスの加護を一身に浴びた妖精姫。かような者が傍仕えとなっていれば、テレパシー対策は万全でしょう」
「うむ、分かっておる。余もソージの力に疑いはない。そなたで無理だと言うのなら、この国に出来る者はおらぬということだ」
宰相のフォローに、ハナウ王も鷹揚に頷き、受け入れる。
元より、これだけで何か帝国の秘密や魔王の内心を探れる、とは思っていない。少しでも何か情報の断片が引っかかれば幸い。何もなくても、テレパシーでの干渉が不可能なほどの強固な精神防護があることを確かめられる。
「私が見るに、魔王にも魔女にも、リリィ女王が特別に何か精神防護を施している様子はありませんでした。しかし両者共に、それぞれが強固な守りを強いてありました」
「ふぅむ、それは……高度な精神魔法のようなものか?」
「魔王はおぞましい呪いのオーラが形成する深い闇が。魔女には、正に煉獄と呼ぶべき灼熱の業火が燃え盛っておりました。不用意に踏み込めば、並みの精神力では廃人と化すでしょう」
精神の守りは、当人の心の心象風景が強く影響する。ソージロが軽く表層意識の向こうまで踏み込んだ瞬間、両者の心のイメージをまざまざと見せつけられた。
クロノの心には呪いの暗闇が覆いつくされ、長い黒髪の小さなメイドと、凶悪な鎧兜が仁王立ちして待ち構えていた。あと一歩でもこちらに踏み込めば、処す。
魔王が誇る呪いの武器の意志が、テレパシーの干渉にも反応したのだとソージロはすぐに察した。クロノ本人の精神力に加えて、呪いの意志まで守りについている。
これほど強烈な呪いの意志が自分の心に巣食っているというのに、表の態度も、表層意識も、善良な常識人のソレであることが、クロノの異常を示していた。
一方、フィオナの方は完全に自前の精神防護を組んでいる。自らの心象風景、加護の力も利用した煉獄の守りは、人間がこれほどの構えが出来るのかと驚嘆に値する。
だがあの妖精女王リリィとライバル関係にある、という情報を鑑みれば……なるほど、テレパシー能力だけでも怪物足りえるリリィと真っ向勝負しようというなら、この精神防護の固さも納得がゆく。
「なるほど、流石は伝説の魔王に選ばれし者……常人に過ぎぬ余には、羨ましい限りだ」
「ハナウ陛下、魔王ミアに選ばれた、というだけで信用するには危険です」
皮肉気な笑みを浮かべるハナウ王の言葉に、眼光鋭く忠告の声を上げたのは、御子フィアラであった。
彼女とて、ハナウ王が親帝国路線で関係を深めようとしていることは承知。実際、異教徒を決して許さぬ十字教勢力に与することは不可能である。
しかし、だからといってエルロード帝国を全面的に信用するのは――――という、国同士の関係について、フィアラは警告しているのではない。外交は王が担う仕事の一つ。太陽神殿の御子が口出しする謂れはない。
だからこそ、フィアラがここまで強く言うのは、御子の領分であるからだ。
「魔王クロノは、確かに大陸の半分を治めるに至った本物の英傑に違いありません。しかし……魔女フィオナ。あの女は、やはり危険です」
「ふむ、彼女と決闘をしたことで、何か分かったのですかな、御子様」
ハナウ王の問いかけに答える数舜の内に、フィアラの脳裏を過るのは決闘の光景。
焔鳳に食らいついた炎龍が、凄まじい勢いでその炎を吸収し、力を膨張させてゆく破滅的な姿。あの全てを焼き尽くす地獄そのものの気配を、フィアラは今でもよく覚えている。
「間違いなく、ソレイユの呪い子。あの女は必ずや、ルーンを再び火の海に沈めるでしょう」
 




