ファンタジスタアークワールドオンライン
ファンタジスタアークワールドオンライン。通称FAW。近年のVRゲーム戦争において彗星のごとく現れたVRMMORPG。あっという間に世界中で人気となったその理由は何と言っても世界初のフラッシュウィンドウレスシステムを搭載したからだろう。従来のVRゲームでは五感の再現はできてもウィンドウを操作してフルダイブしているアバターを動かすのだが、このシステムは脳内にチップを埋め込まずとも脳内で考えるだけで操作できるという道徳とゲームそれぞれの求めるものを完全に実現した夢のようなシステムなのだ。
「はぁ。えーっと、まずはアバター作成からか。えーっと・・・・・。」
俺の名前は無悪幻夜。なんとも中二病感溢れる漢字の名前であるがごく普通な高校生だ。都内のそこそこの進学校でそこそこの成績の至極平凡な高校生。クラスカーストも真ん中くらいのほどほどと個性もあんまりないモブみたいな存在。それが俺だ。
そんな俺がなんでこのFAWをやっているのかというと、我がクラスの男子カーストトップであり、文武両道かつイケメンで圧倒的なゲームプレイで最年少プロゲーマーと呼ばれる幼馴染、山神慶太に誘われてこのゲームをやることになったのだが、
「えーっと、たしかケイのやつはドラゴニュートがオススメとか言ってたな。」
ケイが言うには上級者向けだけどステータスも高いし、汎用性もそこそこあるからって理由でオススメされたが、とりあえず種族はドラゴニュートで決定だな。
「んで、次が系統選択か。・・・・・・うーん。多いなぁ。」
このゲームでは種族を人外系にすると系統を選べる。それによって取れるスキルや進化先も変わるとか。ちなみにケイがやってる人間の場合は職業が選択できるらしい。というわけなんだが、このドラゴニュートの汎用性ってのの片鱗がこの系統の多さ。まあ、古今東西神話や伝説でもいろんなドラゴンがいるからなぁ。いずれそれになれるのかねぇ。でもそれにしたって多すぎるな。
「こういう時こそAIの出番だな。”ほどほどに戦闘もできて、サポートもできて生産などもできる器用貧乏な系統を探して”」
このゲームでは専用のお助けAIが入っている。試しにかなり無茶なお願いをしてみたが、
「って、あるの!?」
まさかとは思ったが1個だけヒットした。
「無幻?無限じゃなくて?無限と何かの掛け合わせ?幻系のドラゴンっていたっけ?」
まあ、神話を詳しく知ってるわけじゃないし、とりあえずこれにしてみるか。
「ふむふむ。あ、まじだ。戦闘、サポート、生産などなどいい感じに手広くスキル取れるな。じゃあ、そうだなぁ。まずは自分でも戦えるように・・・・・・。」
それから俺は後々、あいつの手伝いができるようなスキル構成になるようにスキルを選択していった。




