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解離

作者: SAKINO
掲載日:2026/06/21



 夏のあの日に、私に向けられた

 ドラマが

 音曲が 創られた つくられた、


 と、思う


 だんだん、自信がなくなってきている。


 あれは、本当に私が呟き続けたから

 創られたもの?


 ただの妄想だったのでは。

 ただの幻聴だったのでは。


 私は日本の旧Twitterを、たったいちにち、

 ジャックした、と 思う


 1日中、呟いていた。


 テレビ局を一局だけ注視していた


 小さなニュースの文字が

 猛毒そだちの

 私に生きていいか


 死んでしまったほうが良いのかを


 報じてくれれば、と、そう願っていた。


 私は国語が好きだ

 国語だけは

 平均値よりも出来る

 筈だから


 命を懸けて 試した


 深夜

 呟き続けていた1日の終わりに


 ドラマが流れた


 流れたと思う


 一局のテレビ局

 私がニュースの字を待っていたたった一局の

 アニメの放送が多いテレビ局


 その画面に


 ドラマが


 流れていた


 と思う。


 妄想かもしれない。


 でも、それで


 生きようと思った


 生きて

 猛毒の支配など忘れ去って


 活きようと

 決めた。


 私は書くのをやめて

 眠った。


 沢山の歌も流れた。


 やっぱり私の呟きに投げ掛けられたような


 素晴らしい御歌が

 流れてきた。


 歌う人々は


 私と似た想いを

 重ねてきたのだと


 そう

 読むことが出来た。


 強かった、しなやかだった、

 私に 生きろ! と

 

 鳴らし奏でられる

 人々の喉の調べ。


 私に、

 生きていい!!


 と、確かに歌ってくれていたと

 そう、思う。


 けれども


 あれは


 幻だったのだろうか。



 そうかも

 しれない


 私の妄想か幻聴だったのかも

 知れない。


 そうではないことを

 私は信じたい。


 けれども

 真実だったかどうかの


 記録も確かに存在しない。


 




 あの夏の日の

 私がしてしまったこと


 あれは

 何だったのだろう。


 社会は何も変わっていない。


 私は何を信じればいい?


 夫は

 テレビを観ていなかった。


 疲れて眠っていた。


 私のかたわらに

 いてはくれなかった。


 遠くに働きに出ているのが

 私の伴侶だ。


 ただひとり

 対話を交わす相手が彼だ。


 隣にいてくれないのは

 私の病気と生活に

 お金がかかるからだった。


 インターネットのだれかが

 私に


 統合失調症、だと言った。


 そんな診断は一度も受けたことは無かった。


 けれども

 自信がない



 自己肯定感を踏み躙られて

 死ねないからという理由で


 私は怠惰に呼吸をしてきた。


 だから

 判らない。



 私は誰かの心を動かしたのだろうか、

 それとも夢をみてしまったのか。


 どちらだろう


 深夜のテレビに


 映って見えたドラマと歌を


 もう一度みることは

 私には叶わない


 私は映像や歌を録画する

 機材を持ってはいないから。


 あれが

 私が


 動かして出来たものだと

 確かにみることはもう叶わないのだ。


 私には

 判らない



 解離する解離する解離する


 私はこの国を

 この国の表現を

 読解力を


 試した、

 そして試されている。



 どちらだったのか



 私は……?



 私は

 花だ


 木の花だ


 それだけは確かだ


 私の名前は占われてつけられた

 この名前は



 うつくしい


 私は

 花だ



 うつくしい名前の

 この国の

 花のひとつだ



 呟きは流され

 記憶は曖昧で


 私はたくさん解離する


 宇宙へまでも

 解離する



 星を灯して

 花に知らせて



 私のことばは


 うつくしくあるだろうか


 星のまたたきを

 花にとどけて



 わたしのことばは

 この国の

 花のひとつを


 咲いていていいだろうか。




 

 誇っていいか?


 あなたの心を、動かしたことを。

 

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