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Guardian's2  作者: Radical
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No.29-運命の五人(後編)-

今回こそは、短めに。

喫茶店の前の二人はそれから数十分戦い続けていた。

最早お互い、戦闘当初の勢いなど残っておらず、既に気力のみで戦っているような状態だった。


しかしそれでも、二人は拳を打つ手と、神器を振るう手を止めることは無い。

常人が止めに行こうものならば、何も見えていない二人に瞬殺されるだろう。


危険地帯となった喫茶店前。


通行人もほとんど立ち寄らず、ただ遠目でこの戦いの行方を見守っていた。

喫茶店の店長は物珍しそうに外を眺めていた。

店内にいる客はイライラしながらも、行動に移せない自分に情けなさを感じつつ、新聞を読んでいた。


だれもが見守るこの戦いのさなか、遂に神器を持つ客の手の動きが止まる。

ただ、神器を振るうだけは無く、魔力を最大限費やして肉体強化を行っていたため、魔力が尽きてしまったのだ。

悔しそうに倒れ伏し、客は彼方に話しかける。


「貴様……強いじャねェか……畜生が……魔力強化したのによォ……」


彼方の方も、戦いの終わりと共に倒れ伏していた。

彼方はあまり魔力を消費してなさそうだったが、尋常じゃないほどの汗が吹き出ており、腕は傷だらけだった。

衝撃波を腕で生み出していたら、流石に傷がつくようだ。肉体のコーティングをどれだけしても、自然現象には勝てない。


「いやぁ……貴方こそ……名前は……?」


「紗衣……泡沫紗衣だ………」


「いい名ですね……その名を大切に。」


そう言うと彼方はむくりと起き上がり、帰路につこうとした。

しかし紗衣がそれを止める。

彼方は「何事?」と言うように不思議そうな顔を浮かべ、紗衣の方を向いた。


「まだ……まだアップルパイは返してもらッてねェぞォ……俺のオススメに行くからよォ……奢れや……」


そう、息を切らしつつも、しっかりと芯のある声で彼方に言った。

彼方は「あ、そうでしたね。アハハハ」と言いつつ、紗衣を背負い、紗衣のオススメの喫茶店へ向かった。




「お久しぶりですね。先輩」


天都弥勒は、かつての先輩が営んでいる喫茶店にいた。

名は『セルフィッシュ』。言わずと知れた情報屋、カシス・フランバースの営む喫茶店だ。

合法、非合法問わず情報を売ってくれるカシスは、その道ではかなりの有名人物であり、危険人物だ。


弥勒はかつて、そんな先輩と共に仕事をしていた。

主にカシスが情報を仕入れ、分析し、弥勒が戦闘をするというもの。


二人ともお互いを相棒と呼び、Guardianでは知らない者は無い位のかなり有名なコンビだった。


しかしそんなある日、弥勒は長期滞在で三大陸に向かった。その当時はまだカシスのランクはSだったため、

現地に赴くことは無かった。そしてその数年後、カシスがGuardian情報管理局を辞めてしまった。

お互い連絡を取り合えず、記憶に留めておく程度の存在でしかなくなった。


だが今日、今現在、二人はかつての相棒と確かに目を合わせている。

カシスの方も、驚いきながらも、何処か嬉しそうな表情を見せていた。


「何時帰ってきてたんだよ!連絡ぐらいくれよぉ!」


「つい先ほど、帰郷しました。此処は私の友人に教えてもらいましたよ。」


「友人……さてはゴルル・セトロニーニョか!」


嬉しそうに会話を弾ませる二人。

ちなみにゴルル・セトロニーニョとは弥勒が言う「爺ちゃん」で、三大陸の政治家の中でも上位の者だ。

よくカシスの店に顔を見せて、コーヒー一杯を飲みに来る。もちろん、必ず情報を買って帰る。


二人が楽しそうに会話をしていると、純哉から電話があった。

どうやら新しい友達ができたようで、カシスの店で御馳走してあげるようだ。


そしてその直後紗衣からも電話があり、こちらも強い奴を見つけたから御馳走してもらう、

などと意味のわからないことを言ってきた。結論として、セルフィッシュに来るようだ。


「ふふ。先輩、友達がたくさんできましたね。」


「昔からだバーカ。」


二人は久しぶりの会話を数十分ほど続けていた。恋愛、修行、そして長期滞在任務の事など。

そして、時を忘れながら会話をしていると、純哉がセルフィッシュに到着した。

その後ろには黒い帽子に黒いマントを羽織った、和民六葉がついてきていた。


そこで四人は自己紹介を済ませ、一気に打ち解けた。

そしてまだ来ない紗衣を待ちながら、話に花を咲かせる。


数分ほどすると、紗衣と仁良彼方の二人が訪れる。

また、そこで六人はお互いに自己紹介を済ませ、そしてまた一気に打ち解ける。


時を忘れ、六人は喫茶店で大騒ぎしつつも、愉快な時を過ごした。



そして今ここに、運命の五人が集まる。


紗衣純哉、泡沫紗衣、和民六葉、仁良彼方、天都弥勒。



あの男も、各地で乱をおこす。



「忘れちゃいけないなぁ。僕という気高き存在を。」


短いのは前編と中編で文字数入れすぎたからなんだけどね。

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