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Guardian's2  作者: Radical
29/48

No.25-神器来る-

三大陸。

忌まわしき記憶隠されし場所。

ただ、今は違う。


「という事で、お宝探し開始っす。」


純哉は高らかに告げる。

この世の果てに届きそうな美声を何処かの神器に向けて。


「ええええっと、そそそれは良いんですが、なぜ僕らまで……?」


オドオドとした、しかし芯のある独特の喋り方が特徴のこの少年。

以前キュウを追っていたときに助力してくれたクピト・アモルの連中の一人だ。

名はラビットことナイジェル。

そしてその後ろにはプッシーのディオスがいる。

他何名かにも純哉が連絡したようだが、仕事で来れなかったようだ。


「にゃにゃにゃー。お前らとまたあえて嬉しいニャ!」


「久しぶりディオスさん!」


紅葉もキャッキャとはしゃぎ、再開を喜んでいるようだ。

その束の間の再開を純哉は大声で遮る。


「諸君らァァアアア!!!今日は遊びじゃないんだああああああああ!!!」


「隊長!今日は望月隊員とカシス隊員が来ておりません!サボりでしょうか!」


「よく言ってくれた大狗隊員。奴らは、お菓子食べてる方が有意義。とか、

ネットサーフィンの方が楽しいっす。とかそんな理由で今日は来ていない!結論、サボりだ!」


「テメェらも夫婦漫才してんじャねェよォォ!!」


まるで三人でコントしてるかのような息の合った連係プレイ。

紅葉も純哉も「ハッ!」と同時に声を漏らした。


「えー、では、えー。隊長からの命令なんすけど、ナイジェル君!キミは神器の情報を掴んでいるようだね!教えてくれたまえよ!」


「はははははい!たたた隊長!神器は三大陸の何処の遺跡にも無いようで、

どうやらある一定の魔力に反応して、つつつ釣れるようです。フィッシングです!」


隊長への通達を済ませてホッとしているナイジェル。

それに続き、ディオスが通達。


「通達ニャ!どうやらドでかい魔力だけでなく、適正者がいると、釣れるようですニャ!

しかも、体験した人がいましてですニャ、この人は光の大陸のGuardian本部、SSSランクの人なんですが……」


話をいったん区切り、全員を見回した。

どうやら何か言ってほしいようだ。

それにいち早く気づいた純哉は


「なんですが……?」


と最後の言葉を繰り返した。

ディオスはフフンと得意げに語った。


「どうやら、適性があると全ての神器に適性があるとみなされ、飛んでくるそうですニャ!入れ食い状態、釣り堀状態ですニャ!」


「「「おぉー!!」」」


紗衣を除いた全員が声をそろえて、そして目を光らせていた。

キラキラと全員が輝いている。


そこへディオスは更なる通達をする。


「でですね、こんな話をしてたら、向こうの方から強烈な魔力の集合体、飛んできてるんですニャ。」


「「「ガチで!?」」」


全員がどよめく。もちろん紗衣を除いて。

紗衣はいかにも「めんどくせー」というような感じでイヤホンを装着し、音楽を聴いていた。


そのイヤホンを純哉は無理やりはずして全容を告げた。


それでも紗衣は、興味無い。

紗衣を除いた全員が御祭状態の中、ディオスが最後の通達を告げる。


「ヤバイですニャ!着たですニャ!!」


全員がキター!!と言わんばかりにどよめく。


「やったね純哉!純哉が神器を持てるようになるなんて!私うれしいよ!」


紅葉も興奮している。

当の純哉もワクワクしながら遠くに見える塊を見る。


どうやらそれが神器の様だ。


神器と思わしきものは純哉達の目の前まで飛んできた。

まるで神のようだ……誰もがそう思っただろう。神器は人型を成していた。

そして機械的だが、何処か神々しい音声で喋り始めた。


「我が人格、太古の昔より、語り継がれた神器也。」


「「「キター!!!」」」


再びどよめく。三度目のどよめきだ。

純哉はワクワクしながらその神器に聞いた。


「俺が、適正者っすか!?」


神器は威厳のある顔を上げ、運命の一言を告げた。



「貴様は適正者ではない。そこの、黒髪だ。」



その指の先には、かの絶対級天使たる、泡沫紗衣がいた。



「え?」

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