No.17-龍の探求-
タイトル関係ねぇwwwwwwww
心境の変化と言いますか、紗衣の相手の呼び方はお前にしておきましょうか。
「ふふん。よし。捕獲……何でもない。」
カシスは捕獲、まで言って急に口ごもる。
彼はパソコンをこちらに向けた。
「実際はこちらの警察団体が残党たちのアジトを突き詰めてる。
場所は覇地ノキア。ここからリンクしてあるから、ワープで行けるよ。」
「よォし!サッサと行こうぜェ!」
荒ぶる紗衣を純哉が止める。
「おいおい。慌てんなって。」
止められた紗衣は少し不機嫌そうに、椅子に座りなおした。
「その通りだぞ紗衣。まずは下準備だ。」
「下準備ィ?何すんだァ?」
「あぁ。これからノキアの情報を調べる。政治から、国やスポットのことまで調べ上げる。
もちろんおいしい名店とか、遊べる場所とか。
データと言うのは余分に取っておいてナンボさ。」
「それってよォ、お前が楽しみたいだけじゃねェのかァ!?」
「まぁそうとも言うな。」
カシスが悪びれもせずに答えた。
風光明媚な土地なため、観光ランキングでは常に上位を占めているため、
ノキアは観光客も多い。
誰もが一度は行きたいと思うらしい。
「あァーあァー!めんどくせェ!」
「まぁそう騒ぐな。なに、後数分で出発してやる。」
暴れる紗衣をカシスが止める。
カシスはその後パソコンをいじり、やがて手を止めた。
「んじゃ、純哉、とその他。そろそろ出ようか。」
「「「「おう!(ヒュ!)」」」」
一同はワープを使い、ノキアに到着。
「わぁ……綺麗……」
紅葉が言葉をこぼした。
美しい緑に無機質な機械の色が、幻想的な風景を醸し出している。
「何というか、不思議なところだよな。ヒュヒュヒュ。」
「まぁ、いいじゃねぇか。紅葉、適当に回るか?」
「うんっ!」
紅葉がはきはきと答え、二人が歩き出そうとした瞬間、カシスに止められた。
「まぁ待て二人。ここではぐれるのはよくない。それに、ルートなら万全だ。」
「おいィ!お前ら遊びに来たんじゃねェだろうがァ!」
どうやら紗衣はさっさと仕事を済ませたいようで、かなり荒ぶっている。
そこに純哉とカシスが反論する。
「まぁまぁ、遊びに来たんじゃないとしても、息抜きぐらいはいいじゃないか。」
「息抜きが早すぎんじゃァねェかァ!?」
「それに、お前は何を慌てている。使命感にでも駆られたか?」
「どうも任務なのに遊ぶってのが許せなくてよォ!」
「でもでもー、楽しんだ方がいいだろう?」
「純哉の言うとおりだ。楽しめてこの街の事情を知れる良い機会ではないか。」
数分にわたるいがみ合いの末、紗衣はもういいですと言わんばかりにひどく落胆していた。
「大丈夫だよ、紗衣。一緒にいこ?」
紅葉が紗衣に優しく声をかけた。
後ろでは純哉が燃え盛っていた。
「あァ。お前だけは優しいなァ。」
「違う。皆優しいの!」
「そうかねェ。俺は頭の固い奴だと思われてんじゃねェか?」
「そんなことないもん。私紗衣のこと好きだもん。もちろん純哉が一番だけどさ。」
「そーかいそーかい。ありがとよ。」
二人は前を行く三人の後を追いかけて行った。
──数十分後
「ふひゃー!食った食った!」
腹が減ったと純哉が駄々をこねたため、全員レストランに突入。
純哉は異常な量を食い、支払いは全部カシス持ちという悲惨な結果に終わった。
「純哉………お前、もう情報売らんぞ?」
「良いじゃないの。ちゃんと返すよ。」
「本当だな!?信じていいんだな!?」
「おう。三倍にして返してやるよ。」
「もし三倍じゃなければぶっ殺す!絶対殺す!」
「HAHAHA」
「HAHAHAじゃねーよ!」
またいがみ合いが発生している。
やれやれと半ば呆れつつ、半ば笑いつつ仙寿は話を遮る。
「んで、奴らの居場所は分かってんだろうな?ヒュヒュヒュ。」
カシスは得意げに笑った。
「まぁ、奴らの居場所はこの地区にあるバーだ。俺の情報屋と同じく、カモフラージュしてるが実質アジトだ。」
「ほう。考えてるのか、考えてないのか。ヒュヒュヒュ。もう少しマシな考えはなかったものかねぇ。ヒャハハハ!」
「良いじゃねーか。それに、昨日奴らのパソコンをハッキングして、明日行きます。ってメッセ入れといたから。」
「お待ちかねってことか。ヒャハハハハ!」
「そう。んで、歩いてるうちに着いたぞ。」
「「「「え(ヒュ)?」」」」
「ここがそのバー、名前は知らん。」
「んじゃ、入りますか。」
純哉が高らかに宣言し、ドアをノックもせずに足で開ける。
そして、中にいた一人がいらっしゃいませコールを告げる。
「ようこそ。クピド・アモルへ。」
うははは。
ぐだぐだー