表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Guardian's2  作者: Radical
19/48

No.15-繋がる思い-

紗衣と紅葉のルート。

ベクトルだぁwwwwwwww

静かで落ち着いた街、ガルラ。

死の大陸の中心部から少し外れたところにある、

自然と文明がうまく混ざり合った街の広場に泡沫紗衣と大狗紅葉は落とされた。


これは神の悪戯か。


そう紗衣は考えていた。

よりによって紅葉と一緒になったからだ。


どうやら紅葉は紗衣には全然懐いていないようだ。

当然といえば当然なのだが、と紗衣は心の中で吐露していた。


「おい………何か飲むかァ?ゲート内にいたらのど渇いてよォ。」


「………いらない。」


はいはいそうですか、と紗衣は心の中で呟き、一人自販機に飲み物を買いに行った。


「にしても、死の大陸にも自販機っつーモンはあんだな。」


呟き、普通の水を購入。


「こう言うときは水が一番か。」


そう言い一気に飲み干し、広場に戻ると、紅葉が三人組の男に囲まれているのを見つけた。


「ねぇねぇ、おじょうちゃん、ちょっと良いものあげるからついてきてくれるかな?」


「………嫌です。」


「そう言わないでさぁ、ね?行こうよ。」


一人が紅葉に話しかけ、二人はキョロキョロと周りを見渡している。

どうやら警戒はしているようだ。


「おい。貴様ァ……そのガキに何の用だァ?」


「あぁ?お前何者だ?こいつお前の連れか?どうでもいいけどよ、話しかけないでくれる?」


やれやれ、と言わんばかりに溜め息をつき紗衣は忠告をする。


「貴様、そいつから離れないと、シヌぞ?」


「話しかけんなって言ってんだろうが!お前が死ぬんだよ!」


紅葉に話しかけていた男が、拳を振り上げ、紗衣に殴りかかる。

紗衣は涼しい顔をして、睨みつけ、右足を踏み出した。


「残念。忠告が聞こえなかったよォだな。」


瞬間、紗衣も拳を構え、男の腹に一撃をたたきこむ。

拳を硬質化させ、突きを高速化させながら。


男は数十メートル先にある時計台にめり込み、声にならない呻き声を上げていた。


「何だァ?お二人もあァなりてェのか?」


二人組の男は顔を真っ青に染めながら、一目散に逃げて行った。


「………助けてくれたの?」


「あァ……まァそんなところ……だ。」


紗衣は照れながらそう言った。

心の中で今までの行動を振りかえり、少々どころか、大いに鼓動を速めていた。

誰かのために動いたことが無い紗衣はこう言うときどうすればいいかわからないのだ。


「………優しいんだね。」


「あァ!?そ、そんなんじゃねェよ!」


「照れてる………?」


「す、すこし……」


「可愛い。」


「ば、馬鹿が!可愛くなんかねェよ!」


「純哉には及ばないけどね!」


「及びたくもねェな。」


紗衣は少し嬉しかったのだろう。

誰かとこういう話をしたのは初めてだ。

少し時が過ぎ、冷静になって考えた。


俺はあいつに殺されちまうかも。


そう考えた。


「ん……?お前怪我してんじゃねェか。あいつ等にやられたのかァ?」


紗衣は少し呼び名を変えてみた。

貴様からお前へ。

たいして変わらないような気がするが、こっちの方が親近感がわく。


「う、うん。それと、私はお前じゃない。紅葉って名前がある。」


気づいてくれたのかな?

そう思うとまた嬉しくなってしまう。


「あァ……大狗、でいいか?紅葉ってのは少し恥ずかしい………」


「うんっ!いいよ!」


満面の笑み。

紗衣はそれを見て少し安堵の表情を浮かべた。

少しは好かれたか。


「んで、大狗、頬を向けろ。傷がある方な。」


「こう?」


白い紅葉の肌にある傷にそっとふれ、能力を行使する。

傷口への干渉。

医者ではないので最適の処置は施せないが、傷口を塞ぐことぐらいはできる。


痛くしないように。優しく、包むように。


「これでよし。もう治ったぞ。」


肌を少し撫で、手を離す。


「ありがと!」


なぜか、心が救われる。

これはなんだろうか。

よくわからない。


プルルルルルル


紗衣の携帯が鳴り響く。

カシスからの着信である。


手短に話を済ませ、だいたいの位置を把握した。


さらに純哉からの奇妙な電話を受け、なぜか汗が滴り落ちた。

その後、紅葉の携帯にメールが入り、全員の位置を把握し、エルンに集まることになった。


「これから何があるかわからねぇ以上、絶対に俺の眼の行くところにいろ。

安心しろ。お前を守って、純哉のところまで連れて行く。」


「わかった!守ってよね!」


コクリとうなずき、エルンに向かう。


絶対に、絶対に傷つけないと心に誓いながら。

かぶりすぎか?wwwwwwwww

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ