空気清浄機
知り合いに、空気清浄機みたいな人がいる。
年に数回顔を合わせる機会があるのだが、たいてい何かしらの問題に巻き込まれている。
知人は真面目で大人しい性格なので、親しい間柄でトラブルになったという話は聞いたことがない。というより、知人が我慢して丸く収めるので、トラブルになりようがないのだ。
問題は、知人の職場での人間関係である。仕事が絡む以上、本人が我慢するだけでは済まない。
報告漏れや連絡の不備、ミスの押し付け、成果の横取り、などなど「社会人が直面する理不尽な出来事の盛り合わせ」みたいな目に、しょっちゅう遭っている。
職場は固定ではなく、ある一定期間が過ぎると新しい場所で別のメンバーと仕事をすることになるらしいのだが、毎回クセの強い人達に困らされている。
しかし、この知人は愚痴をこぼしながらも、いつだってどうにかして乗り切ってしまう。
この人のこういうところ、本当に凄いよなぁと感心する。「柳の枝はしなるから、雪が降り積もっても折れにくい」と聞いたことがあるけれど、まさにそんな感じの人だ。
知人は何事もスローペースな上に、ちょっと天然なところがあるから、周囲の人達からは軽く見られがちだ。
だけど気さくで話しやすい人柄だし、この人がいると雰囲気が和らぐので、集まりの場で姿を見かけるとホッとする。
こういう空気清浄機みたいな人がいてくれると、周りの人間は非常に助かる。
本人は大変そうなので、こんなことを言われても、きっと嬉しくはないのだろうけれど。
たまに愚痴をこぼすことで、少しでも気持ちが楽になってくれたらいいなと思う。




