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題名とあらすじとプロット

 私は思い付きだけで文章を書いている。


 だから、ずっと書き続けられる日もあれば、突然手が止まって何も書けない日々もある。


 始まった物語がどう展開するのか予想出来ないし、どんな結末になるのかも知らない。


 学校で作文を書かされていた頃もそうだったし、大人になった今でもそれは変わらない。


 ずっとそういうものだと思っていて、プロットを作成した経験が一度もなかったから、いざ書こうとしても全然書けない。

 挑戦してみたが、二〜三行で終わる。どんなに頑張っても五行が限界だ。


 何これ、めちゃくちゃ難しいんですけど。

 私、ちっとも書けないんですけど。

 プロットが書ける人って凄いんだな、と今ごろ気が付いた。



 それから、あらすじ。

 これも難しい。

 私の場合、先のことなど分からずに書いているから、あらすじに書ける内容がほとんど無いのだ。

 完結後にあらすじを手直ししたこともあるけれど、ますます味も素っ気もないものになってしまった。

 魅力的なあらすじを書ける人が羨ましい。


 あと、短編が書ける人はアイディアの宝庫だなと思うし、短くまとめる構成力とか、限られた文字数で読む人を一気に引き込む文章力とか、見習いたい点を数え上げればキリがない。

 自分でもいくつか短編に挑戦したけれど、上手な人達の足元にも及ばなかった。

 あらすじと同じように、短編を書くのも難しい。



 そして題名。

 今は何となく頭に浮かんだ題名をそのままつけることが多いけれど、一時期は「ああでもない、こうでもない」と考えながら、コロコロと題名を変えていた。

 でも、結局は最初に思い浮かんだ題名が一番しっくりくるような気がして、最近はもうあれこれ考えずにつけるようにしている。


 小説サイトを見ていると、上手な題名をつけている人が多くて感心する。

 普段はあまり興味のないジャンルであっても、題名が気になると思わず読んでしまう。


 本屋に並んでいる小説の中で、最も印象に残っている題名は『八日目の蝉』だ。

 角田光代の作品で、内容は非常に重い。しかし、最後の最後で救われたような気持ちになる。


 読み始める前は「セミって確か、地上に出てから七日で死ぬんじゃなかったっけ。どうして八日なんだろう」と不思議に思っていたのだが、読んでいくうちにそんなことはすっかり忘れて内容に没頭していた。

 そして小説を読み終えた時、ようやく題名の意味が分かって膝を打った。


 作家って凄い。

 小説って凄い。


「凄い」としか言えなくなるくらい、私にとっては衝撃的な読書体験であった。


 絶望の先にある光を見せてもらった。

 そんな感想を抱く作品だ。

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