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記憶に残っている映画

 今まで人並みに映画を観てきたはずだけれど、記憶に残っているものは少ない。


 そんな中で、よく覚えている作品というのは以下のようなものだ。


『タイタニック』

『プリシラ』

『猟奇的な彼女』

『きっと、うまくいく』

『鍵泥棒のメソッド』


 ※この先は、ネタバレを含む可能性があります。






















 まずは有名な『タイタニック』。


 沈み始めた豪華客船の甲板では、女性と子供を優先的に救命ボートへ乗せていた。

 主人公のジャックは、船の中で親しくなったローズという女性を救命ボートに乗せて、自身はその場に残る。

 救命ボートの数は限られており、ジャックは自分が助からないであろうことを覚悟している。


 この後に、私の好きなシーンが続く。


 沈みゆく船の甲板から見下ろすジャックと、海上へと降ろされていくボートに乗ったローズが、無言で見つめ合う。

 ジャックの表情から、二度と会えないかもしれないと悟ったローズは、救命ボートから豪華客船へと飛び移り、ジャックの元へと戻る。


 このシーンを見るためだけに、過去に三回もレンタルして観た。




 次に『プリシラ』。


 これはオーストラリアの映画で、ドラァグクイーンと呼ばれる、ド派手なメイクとゴージャスなドレスで女装した三人が中心人物として登場する。


 マイナーな作品にも関わらず、勧めてくれた友人以外にも、この映画を知っている人が今までに二人いた。


 そのうちの一人には

「あんな下品な映画が好きなの? あんまり他の人には言わない方がいいよ」

 と忠告された。


 人によっては下品に感じるようなので、お茶の間で家族と一緒に観るのは危険だ。




 韓国映画の『猟奇的な彼女』は、めちゃくちゃ笑えて少し切ない。


 ドン引きするほど破天荒な言動をする「彼女」。


 けれども映画を観終わる頃には、そんな彼女のことが愛おしくてたまらなくなる。


 こういう人物と実際に付き合いたいかと聞かれたら、微妙なところではあるけれども。




『きっと、うまくいく』はインドの映画だ。


 歌って踊って、ジェットコースターのように話が展開していく。

 ベースはコメディー。時折シリアス。

 明るく・楽しく・笑える場面が連続したところへ、不意に突きつけられる悲劇。


 ハートフルでハッピーエンドなストーリーだけれども、いろいろと考えさせられるエピソードが詰め込まれている。


 これはDVDを購入するほどのお気に入りで、人にも勧めまくっている。

 観た人の反応は様々だが、全員に共通する感想は

「長いね」

 である。


 観終わるのに170分かかるので、お時間のある時に是非。




 最後に『鍵泥棒のメソッド』


 主な出演者は、堺雅人、香川照之、広末涼子の三人。

 最初から最後まで、ずっと面白い。

 これ以上の説明はいらない気がする。




 内容についてはほとんど覚えていないのに、何故か忘れられない映画の中の言葉が、一つだけある。


 それは『ギルバート・グレイプ』のラストシーンの言葉だ。


「僕らはどこへ?」

 と問われた主人公が

「どこへでも」

 と答える。


 どこにも行けなかった主人公が、ようやく「どこへでも行ける」ようになった瞬間だ。



「どこへでも」



 一度しか観たことのない映画だけれど、この一言が心にこびりついて、どうしても消えない。

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