表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/53

第7話 幼馴染がおかしい

幼馴染 沙織サオリ視点

-------------------------------------------------


 最近、アタシの幼馴染がおかしい。


 幼馴染の一龍いっくんとは、昔は良く一緒に遊んだり。

 おしゃべりもしていたのに、最近は、一緒に遊ぼうって行っても頷いてくれない。SNSやろうよって誘ってるのだって今流行ってる話題を共有したいだけなんだ。ピンなんちゃらとか言う奴じゃ、同じ話題が作れない。


 それぞれ、なにかと理屈を付けて返事をしてくれるが、それがまたムカつく。

中学校2年生くらいまではそんなんじゃなかった。

もっと気安い関係だった筈なんだ。


 アタシは高校生に入る時に、せっかくだから高校デビューしようと色々頑張ろうと思っておしゃれに気を使って、怖いけどメガネをコンタクトレンズにした。

 髪の毛だってちょっと染めてみた。


 そしたら、高校に入ってからチヤホヤされる様になったんだけど、アタシが幼馴染のいっくんと話していると、新しい友だち達が言うんだ。


『アイツ、パッとしなくね? なんかダサいし』


 なんて言われて、反射的に思った『いっくんはダサくなんてない!』

 ………磨けば光る筈だ。今は………正直ダサいし、たまに臭いけど………。


 それからアタシは、いっくん改造計画を立ち上げた。まずは身だしなみだ!

 いっくんの両親が海外に行ってから、気が抜けてるのか服はよれよれだし。匂いもする事がある。洗濯物をすぐ干してないに違いない。


 なので、まずは髪の毛を短くする様に言ったり、

最近太ってきてるから筋トレを勧めてみた。

彼は中学の時に合唱をやってた時は、どんどん歌が上手くなってた。

やり始めたら凝る人なんだ。きっかけを作ればきっと良くなる。


 そうして、アタシ好みにいっくんは成長してくれた。ちょっとカッコ良いよね?

身内贔屓引いても? そして、そんなカッコ良くなった幼馴染をみんなに見せる為にカラオケに誘ったんだけど、振られてしまった…………。

『知ってる奴とだけでカラオケに行くならいい』って言ってたけれど、

 知り合いだけで行っても意味なんだけどなぁ………。


 どうしようかなぁ。と思ってると、ある日いっくんから、校舎裏に呼び出された。


『サオリ、俺と結婚を前提に付き合ってほしい。お互いに高め合える関係になりたいんだ』


「え……………無理」


 だって、そんな・・・最初から結婚を前提にだなんて重すぎる。アタシ達まだ高校生だよ?


『そうか…………なぜ無理なのか教えてもらっていいか?』


「えっと。もっと年上の人がいいな?」


 そうちゃんとした結婚が出来るくらいに………なら。


「それは………流石に出来ないな………………それじゃこれからも俺たちは友達で幼馴染と言う事でいいかな?」


「うん。それは勿論だよ」


 そんなやり取りをした………そっか、いっくんはアタシとの結婚を意識してくれてたんだ。びっくりしたけど嬉しいな。


----------------------------------------------------


 と思ってたんだけど。

それからはアタシは気まずくて、話しかけづらくなっていた。

いっくんもなのか、あまり話しかけてくれない。

寂しい・・・結局カラオケも行けてないし。


 そんなある日、教室で、

隣の席の可愛いギャルっぽい娘と楽しそうにおしゃべりしていた。


 しかも今度二人でカラオケに行くんだとか? 

え? 一体どういう事なの???

浮気???


 そう思って、アタシは思わずいっくんを問い詰めてしまってこういった。


『じゃぁ、アタシもマック行っていい!?』

『いや。今回は遠慮してくれないか。今日は、、、リナと話したいんだ』


 そうしたら、また振られた。

しかも今日はアタシとは話したくないんだって……………。

あと、なんでその娘の事、名前呼びなのかな? かな?


『また誘うからねっ!!! 覚えて置きなさいっ!!!!』

『あぁ、また誘ってくれ』


 でも、他の日に誘えばいいらしい。

もう、私の幼馴染が何考えているのかわかんない。


 モヤモヤする・・・・・こんな状態で今日の夜、気持ち良く寝れる気がしない。


 そうだ! 久々にいっくんの家にお泊りしよう。

そうすれば、きっと良くなるはずだ。


 そう思ったアタシは、自分といっくんの両親に泊まりに行く事を

メッセして早速出発した。


----------------------------------------------------


 アタシは、いっくんの家に着いたんだけど。まだ彼は帰ってきてない。

…………マックでどんだけ時間使ってんの?


 そう気になってメッセをする。


サオリ:ねぇ。今どこ? 山本さんと何してるの?

いち:マックだよ。さっき言ったよね。


いち:でも、これからリナとカラオケ行く事になったから


 はぁぁぁはぁ!?!?!?

一体どうしてそんな事に!?


 この間、アタシに告白してくれたよね!!

どういう事なの! 二股なの!?


 わけわかんない。わけわかんない。。。。。

嫌だ嫌だ嫌だ。。。。。


----------------------------------------------------

あとがき


今回は幼馴染視点でした。

次話は主人公視点に戻ります。

お読みいただきありがとうございます。

ぜひブックマークや評価などをお願いします。

評価は下方にある評価欄の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして頂けますと執筆の励みになります。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ