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第36話 シェアる?その2

 現国の先生からの催眠攻撃に耐えた俺たち生徒。

やっと。終わった。。。


 休み時間になった。開放感に包まれていると、隣の席のリナから声を掛けられた。


「さっき眠そうだったけど。大丈夫なん?」


「んー。まぁまぁかな」


 と、言いながらも欠伸をかいてしまう。まだダメっぽいな。


「ちょっと飲み物買いにいく?」


「そうだな………コーヒー牛乳でも買うか」


「じゃ。いこう」


 そう声を掛けられて、手首を引かれてしまった。

抵抗する気もないのでそのまま引かれて行くが、恥ずかしいな。これ。


 教室を出て行く時に、サオリの方に目をやると要キャグループと話して居た。

よそ見しながら教室を出て行こうとすると偶々、サオリと目があったので、手をあげて挨拶して出て行く。


 女の娘、同士で朝見てたニュースの話をしてるのかなぁ。と頭の片隅に思い浮かべながら、廊下を二人で歩いて行く。


「いつまで手首引っ張ってるんだ?」


「ん? ダメなの?」


「ダメじゃないけど………」


「それならこのまま」


 離してくれないようだし。俺からもわざわざ振りほどく必要を感じないのでそのまま並んで歩く事にした。しかし、何も話さないのも具合が悪いので声をかける。


「コーヒー牛乳って偶に飲みたくなるよな」


「うん。偶に飲みたくねるね」


「リナは何飲むの?」


「んー。炭酸系の何か、かな」


「炭酸もいいな。スッキリしそうだ」


「それじゃ、シェアる?」


「え。コップとか持ってないぞ?」


「いいよー。いった君となら昔、飲み回ししたじゃん」


 そうだな。。。って、それはかなり昔、それこそ小学校低学年の話だ。

そう思い返しつつ、リナの顔を見ると、彼女は顔を真っ赤にしていた。

いや、恥ずかしいなら。そんな風に言わなくても。。。と見つめているとそっぽを向かれた。


「まぁ、口つけなくても飲めなくはないから………大丈夫かな」


「別にいいのに……」


 と言いながらもこっちを見てくれてない。耳まで真っ赤にしているし。

これで問題ないとか言われても無理がある。


 まぁ、なんとかなるか。こう流し込む感じで飲めば。。。

そして、自販機の前に着いたのでそれぞれ飲みたい物を購入した。


 俺は、コーヒー牛乳で、リナは無色の炭酸系飲料だ。


「で、どうする? 本当にシェアるの?」


「どっちでもいい」


 いや、どっちなんだよ。。。サオリも偶にどっちでも良いとか言いながら、実はどっちでもは良くない。なんて事があるから、女の娘って可愛いと思うと同時に面倒臭いとも感じたりする。逆の感情? を同時に感じるとか人間って不思議だ。


 自販機の近くにある椅子に二人で並んで座ってから意を決してリナに伝える。


「じゃぁ、とりあえず口つけないで飲むから………」


 と言いつつ俺はペットボトルの蓋を開けてコーヒー牛乳を流し込む様に飲む。。。

………思ったより飲みづらい。少しこぼしてしまったので、手で口を拭った。

無理はするもんじゃないな。。。


「あー。もう無理しなくていいのに」


 そう言いながら、リナからハンカチを差し出された。


「ありがとう……水ならともかく、コーヒー牛乳はちょっと難易度高かった………」


 借りたハンカチで手と口の辺を拭ったけれど、色が付いちゃっったなぁ。

こういうのって洗って返す物だったか?


「これって、、、洗って返す物?」


「いや、メンドくない? そのまま返してくれればいいよ」


 そう言われたので、ハンカチを折りたたんで返した。

まぁ大した量ではなかったしな。というかこういう時、濡れティッシュあると確かに便利だな。。。サオリも持ってたし検討を、、、いや男子が持ってるってなんか変じゃね? こう理由はわかんないけれど。なんか変?


 そんな事を考えつつ、この後どうやって飲むかと考えてると。

リナは自分の飲み物の蓋を開けて、口を付けて飲みだした。

あぁ、、、俺の努力が。。。そして俺に手渡されれる炭酸系飲料。


「はい。どうぞ」


「本当に良いの?」


「良くなければ渡さないでしょ」


 ちょっと呆れた顔をされつつ、渡されるのペットボトル、、、なんか、緊張する。え。本当に良いの? 学校でこんな? 事して?

なぜか悪い事している気分になる。そしてやや興奮してしまう。


「じゃぁ、頂きます」


 そして意を決して飲む。。。さっき零したから、今度は口を付けて。だ。

あ、おいしいい。ちょっと塩分が入っててそこに炭酸の刺激が、、、いや、それ以外にもこの状況の刺激が。。。


「美味しかった。ありがとう」


 そう言って、リナに飲み物を返そうとするが、彼女はまだ飲み始めてなかった。

なぜ? と思って問いかける。


「どうしたの?」


「いや、私コーヒー好きじゃなかったと思って」


「え………」


「やっぱ、返す」


 そう言いつつ、俺の手元に帰ってくるコーヒー牛乳、

それなら、そもそもなんでシェアしようだなんて、、、やりたかっただけなのか?


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あとがき


食べ物のシェアとはまた違いますよね(飲み物のシェア)

完結まで1日3話投稿されます

6時12時18時予定です。


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挿絵(By みてみん)

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