声のままに
選択はたくさんある 正解はわからない
岐路に立つとき いつも僕は臆病になる
ほかの人からしてみたら
考える必要のないこと
でも 一歩踏み出す勇気が無い
今もそう…
チャンスなのか 狂わす元凶なのか
そんなことが くるくる頭を巡る
そのうち疲れて 新たな歩みを諦める癖
その繰り返しで いつしか聞こえなくなった
君の声
ずいぶんと長い歳月が流れてしまった気がする
ここはこんなに柔らかい道だったのか
長い歳月で考えもしなかった
身体が道に飲まれていく
ああ このまま沈むのもいいかな
諦め癖がここでも出てしまう
『……見て…』
ここは居心地がいいんだよ
ほどよく あたたかくて
平和で やさしくて
僕はこのまま沈んでいきたくなったんだよ
沈む身体を見つめながら ふとつぶやいた
『……ここだよ。』
忘れていた声が聞こえた気がした
周りを見渡しても姿は見えない…
いや 確かに聞こえた
顔をあげると見ようとしなかった道が見える
『やっと前を見たね』
胸の奥から聞こえた君の声
ずっとかけてくれていた 君の声を無視して
長い間 立ち止まっていた
ただ ここに居続けた僕に
君はずっと声をかけていてくれたんだね
『行こう…?』
でも 岐路の先にはなにがあるか ただ怖い
苦しいことが待ってるに違いない
もしかしたら死ぬかも知れない
間違えた道なのかも知れない
早まる鼓動が思考を障る
諦めちゃおうよと 身体は動こうとしない
身体は腰までぬかるみにひたっている
行かなきゃ
もがいて もがいて 沈んで
それでも もがいて やっと 踏み出した一歩
踏み込んだ道は なにも無い
ただの道 飾りも花も無い でも…
あはは なんだ 歩けるじゃん
この先また岐路に辿り着き 同じことを
繰り返すんだろうな
でも 辿り着いたところには 君がいる
そこまでは行こうと思う 立ち止まっても
声が聞こえるところへ行くよ
遅刻するかも知れないけど
多分 笑っていてくれるだろうな
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今の私、今までの私、これからの私の道はこんななんだろうという思いです。