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挿絵(By みてみん)


 子ウサギの話を聞いて、母さんウサギは大ザル先生にそうだんしました。


「そうか、ではみてくるとしよう」


 大きなかばんをかかえて、大ザル先生はおかにのぼっていきました。






挿絵(By みてみん)


 じいさんは、しずかにねむっていました。

 大ザル先生が、じいさんのねもとにちかづくと、そこにはたくさんのかれ葉がふりつもっていて、やわらかいじめんを作っていました。足をふみ出すと、その中に足がずずっとしずんでいきます。

 ようやくみきまでちかづいて、大ザル先生はじいさんにそっと声をかけました。


「かしの木じいさん、ちょっと体にさわってもいいかな?」


 かしの木じいさんは、目ざめて少しえだをふるわせましたが、おだやかな大ザル先生のくちょうにおこり出すこともなく、そのままじっとしていました。

 大ザル先生は、じめんからはり出しているすう本の太いねに、ひとつひとつちょうしんきを当てて回りました。さいごに、みきのはだに手をおいて、そのひょうめんをそっとなでました。


「じいさん、だいぶしんどかったろう。気づいてやれずにすまなかった。白ウサギの子が元気になって、こんどはじいさんのしんぱいをしておる。わしらでなにかできることはないかな?」


 じいさんは小さく葉をゆらしました。


「なにも……。ただこのまましずかにいさせてほしい。ここにはだれもちかづかないでほしい」


 それだけつげて、かしの木じいさんは、またねむりにつきました。


     

         





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