幼少期編3~王子様になっちゃいました~
幼少期長くてすいません。
それにしてもしずくかわいいよお。
いじめっこから助けたのをきっかけにすっかり懐いてくれました。
あたしの後ろからいつもチョコチョコついてくるのよ。
そしてよく転ぶ子なのでそのたびに助け起こしてるあたし。
あの一件からなぜだかあたしは幼稚園にいる女子のナイトみたいな立場に・・。
実際しずくちゃんに王子様って呼ばれてから
それらしく振舞ってるせいもあるけどね。
そしてあの絡んでたガキ大将にあの一件で一目置かれたようで…。
一緒に鬼ごっこしたり魔法や剣術のまねごとをしたり、
ん?なんかあたしずいぶんと男らしくなってないか?
ぎゃあ!。
せっかく生まれ変わったのに!
ちっとも女らしくなれてないじゃない!!
そういや前世でも中学ぐらいまでヤンチャな性格のせいか、
女の子にしかもてたことないぞ!!
中にはお姉さまとかいってあたしの下校時に待ち伏せしてるのもいたな・・。
どうせなら男の子にもてたい…。
そいやあのガキ大将トウヤっていうんだけど、
あたしになにかにつけてちょっかいだしてくるのよね。
まあ案外あたしじゃなくしずくちゃん目当てだったりするかもね。
なにげにあたってそうだ。
『将を射んと欲すれば先ず馬を射よ』っていうしね…。
まあなんだかんだで2歳上なせいかあたしの世話を焼いてくれたりしてる。
何気に釣り目で短髪でなかなかの男前なのよ。
将来が楽しみ?トウヤってばしずくちゃんにはとても優しいのに、
あたしにはすぐ駄目だししてくるのよ。
へたしたら恋のライバルとかに映ってんのかしらあたしは。
初恋かあ
あたしにはいつ訪れるのやら…。
少なくとも12歳以上に育ってないと守備範囲外なのよね…。
え?中身おばはんなのに12歳はないだろうって?
そして相手にも選ぶ権利があるって?
ほっといて頂戴!!
「もっとおとなしくしようかな。」
なんてうっかりつぶやいたら
トウヤに
「おとなしいお前なんてキモいだけだからやめとけ。」
っていわれちゃった。やっぱそうなのかな?
次からいよいよ5歳になり.お料理をならうことになったアリサねえさんの苦悩が始まります。乞うご期待。