長編SF小説 「僕の彼女は魔女だった！」 ― 魔女とSNSの時代 ―

平凡なフリーターである田島悠（たじまゆう）と、恋人である桐谷凛（きりたにりん）の日常は、ある日突然崩壊する。軽い気持ちでSNSに投稿した凛の動画――それは、彼女が密かに隠し続けてきた「魔法の力」を世界に晒してしまう行為だった。

動画は瞬く間に大炎上し、凛は「現代の魔女」として世界から注目を浴びる。炎上は現実の「魔女狩り」を引き起こし、二人は政府の秘密機関「対異能者特別調査機関」から追われる身となる。追跡と逃亡の中で、二人は他の能力者たちで構成された地下組織「自由の道」と出会い、仲間となる。

逃亡の過程で、悠と凛は、政府が能力者を「国家資産」として扱い、裏で残虐な人体実験を行っている衝撃的な真実を知る。そして、凛の一族が持つ魔法が、太古から続く人類支配計画の鍵であることを知る。

悠は愛する凛と、囚われた仲間たちを救うため、そして真実を世界に伝えるため、逃げることをやめる決意をする。

SNSを武器とする悠の知恵と真の力を覚醒させた凛の二人は仲間と共に政府の中枢へと反撃を開始。全世界へ向けて人体実験の証拠を暴露し、世論を味方につける。

そして迎える最終決戦。二人は、能力者を支配し「新世界」を企む黒幕たちと対峙する。愛と絆を力に変えた魔女と青年が、恐怖と差別が蔓延する世界を打ち破り、能力者と人間が共存する「新世界」の夜明けを切り拓く物語。