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婆様の重い その4





よ………よし、若妻共が揉めているうちに




この桃はわしのものじゃぁぁぁぁ!!!!!!!






我先に と、桃に手を出せば


それに気づいた 若妻達が迫りくる!



さっき、海賊王になる仲間と一緒の 決めポーズしてたじゃろうが!!

ぐぬぬ……………!!

流石若妻と呼ばれるだけのことはある!若さ故に

動きが俊敏だ!!



4人で 川の中 中州の上、と ずぶ濡れ泥まみれになりながら取っ組み合いで戦う




尻子玉とキュウリを狙っていたカッパたちも


いつの間にやら このバトルの勝者が気になりだし 周りでわぁわぁ騒いでバトル観戦している………


そう………

カッパは相撲というバトルが大好きなのだ!


今目の前で繰り広げられているのは この時代には、そう見かけないであろう プロレスなみのバトルロワイヤルだが


相撲以外の新しい格闘として 喜んで観戦しているのだ!!




中には、きゅうりや 飲み物や 皿の水を売り歩くものまで!!


商魂たくましいものである!!






密かに暗器を持っていたモモ婆は 若妻たちを闇に葬ろうと目論んだが


カッパという証人がいると不味いと思い諦める……




カッパは人間の言葉は喋らないが


ジェスチャーに長けており


しかも、きゅうりという賄賂を受け取ったら全てを伝えてしまう………


ある意味 その辺の暗い路地にある防犯カメラより働き者かもしれない



そんな恐ろしい一面も持っているのだ!!






女同士の熾烈な争い………


髪の毛を引っ張り合いまとめ髪はボロボロ


千切っては投げ 千切っては投げ……繰り返し


着物はとうに開け 目も当てられない姿…………




ほぼ互角にも見えたこの勝負




終わりのゴングを鳴らし


いつの間にやら登場していた行司役であろう

カッパのレフリーに腕を持ち上げてもらったのは、




 モモ婆 その人だった…………




流石 年の功というべきか!?


しかしながら体の動きは若者にはかなわぬはず………


歳を重ねた ずる賢さがモモ婆には、あったようで


軍配が上がったのだった………






辺りに転がる屍のような 若妻たち………




決め手となったのは


「あっ!!イケメン!!」 と


華を引っ掛け




「あっ!!浦鳥殿が若い女を追いかけてる!!」 と


乙を動揺させ




「亭主怒ってるよ!留守がいいだと!!ってね!」


舞は狼狽えた




これら、先程言い合っていたキーワードをちょいちょい伝え 

相手が油断した隙に攻撃を繰り返してきていたのだ……




ある種 卑怯なメンタル攻撃………

ずるい、ずる賢さのある攻撃であった!!




その上、ただの 攻撃にならず、だ!!


かつて 忍術の里にいたモモ婆は

一度の攻撃にて手首のスナップを効かせて3度は叩いていたのだ!!


目にも留まらぬ早業のため 気づいたものは誰もいない…………








カンカンカーーーーン!!!!!!!








試合終了のゴングが鳴り響いた!!





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