第二章カタカナと漢字
「こいつらは俺が埋葬してやらないといけなさそうだな」
隕石が落下し、死体だらけの王国に足を踏み入れた一人のお男が言った。するともう一人老人の爺さんが来たのだった。
「あんたここのものか?」
爺さんが聞いた。
「違うぜ。たまたまここを通りかかったんだ」
「そうか」
「爺さんこそ何しに来たんだ?」
「わしもここをたまたま通ったんだ」
「そうか。それなら一緒に埋葬するのを手伝ってくれ」
「いいぞ」
「お前仲間にならないか?パーティ組まないか?」
セキガは水王国のギルドでパーティを組もうとしていたのだった。
「別にいいが何をしたいんだ?」
「隕石を粉々に砕く」
「お前何言ってんだ?」
「何回も言わせんじゃねー。俺は残りの九十八回落ちてくる隕石を全部破壊したいんだ」
「それは無理だ。ほかのやつを誘え。そんなのやるって言うのはバカしかいないと思うけどな。バカでもそれを手伝いたいって言うバカはどこにもいないと思うぜ」
「つまり俺がバカだってことか?」
「そうだ。だいたい隕石なんか破壊できねーよ。破壊したいなら神様にでもお祈りしときな」
とうとう怒ったセキガは相手の顔面をぶん殴ったのだった。
「お前が神様にお祈りした方がいいんじゃないか?俺に勝てますようにって。次バカって言ったら殺すからな」
「ふざけんじゃねーぞ。この馬鹿」
「バカって言ったな」
「言ってませーん」
「噓つくな」
「ほんとでーす。だってお前はバカって言ったら殺すって言ったな。でも俺は馬鹿って言ったぜ。ほらお前はカタカナ俺は漢字で言ったんだ」
「そんなの読者にしかわからないじゃねーか。じゃあな。ファイヤーボール」
相手は丸焦げになったのだった。
「げぼ」