武器マニアの出張所 ~星を落とす魔法~
家紋 氏「隕石阻止企画」参加作品。
家紋武範さん 誕生日おめでとうございます!
星を落とす魔法をプレゼントいたしますが、くれぐれも使い方にご注意下さい。
(あれ? 阻止する企画だったよね!?)
普段は武器を解説&考察しておりますが、今回は魔法をとりあげてみたいと思います。
タイトルにあるように『星を落とす』つまりは、地表に届く流れ星となる『隕石』で攻撃するという事を考えてみます。興味ある方はお付き合いの程、よろしくです。
雷を落としたり、吹雪を起こしたり、辺りを燃やしたり、大きな波を呼び寄せたりなどなど。魔法って沢山あります。
色々なゲームでは最強クラスの魔法として「隕石を落とす」ということで相手に大ダメージを与えるという恐ろしい魔法が存在します。
敵軍の上に隕石が降り注ぐ攻撃、実際に投石機で数百キロの岩を投げつけるという攻撃がありますが、空の上の宇宙から振ってくる隕石の威力は投石機の比ではありません。
大気圏を突破して落ちてくるという岩ですから、地表に届くというのは何トンもの大きさになります。
そんなバカでっかい物が、上空何千キロメートルいや、何万キロメートルから重力で加速してくるわけですから、小さな山をクレーターというくぼみに変える事すらできる破壊力をもっています。
こんな隕石を意図的に降らせることができるので、とんでもない魔法です。
ん? ちょっと待ってください? これ、危ないじゃないですか?
いや、威力が高いので危ないのは当然なんですが、これ術者大丈夫っすかね?
2013年にロシアに落ちた隕石は直径約17メートルで約10トンの質量、これが上空30~50キロメートルで大気の圧力に耐えきれずに砕けて散りました。
砕けて大気との摩擦で太陽よりも明るく輝き、同時にソニックブームが発生。衝撃波がロシアの街を飲み込むように襲っていきました。
南北180キロメートル、東西80キロメートルという、凄まじく広い範囲で窓ガラスが割れ、ドアが歪み、砕けた破片に近い場所では人間も風にのった落ち葉のように吹き飛ばされてしまいました。
1400人を超える怪我人、中には背骨を折ったりするシャレにならない大けがをした人もでました。
割れた窓ガラスは4000枚を超えており、一時的に電波障害も発生、路上駐車していた愛車は目も当てられないほどギッタギタになっていたことでしょう。せっかくお片付けが終わった倉庫は、片づけ前よりも散らかり、庭はお掃除どころか改修が必要な状態になったことでしょう。
あらためて隕石を落とす魔法を使うシチュエーションを考えてみると、剣とか槍とかで直接相手を攻撃できる『接近戦』という『戦闘中』に落とすんですよね?
直撃していなくても衝撃波だけでこれほどの被害、直撃すれば相手も自分も跡形も残らない大ダメージです。ちょっと危なすぎますね。
接近戦で使うのは危険ですね、ならば、相手の拠点が見える山の上から、相手の本拠地に直接落としてやりましょう。見晴らしのよい山の上から狙いを定めて、レッツ詠唱!
狙い通り、相手の本拠地めがけて巨大な隕石が振ってきています。
隕石が大気との摩擦で真っ赤に燃え上がり、轟音を立てて相手の本拠地に触れた瞬間!
辺りは閃光で真夏の太陽よりも何倍もの明るさに包まれます。そして、ソニックブームが発生、本拠地どころか周辺の家も、木も、それどころか大地まで砕きながら術者を光と音を超えた衝撃波が襲います。
やっぱダメじゃね?
これだけの光と衝撃ですから、術者の目が潰れて鼓膜も破れます。飛んできた破片や瓦礫が直撃すればひき肉になってしまいますね。
空中分解したロシアの隕石ですら180キロメートル×80キロメートルの被害範囲ですから『目標が見える』という所から放つのは危険すぎます。
かといって、目標から180キロメートル以上離れたら狙いが定まりませんよね、世界最高のスナイパーでもそんな距離は狙えません。
使うなら時限爆弾のように『24時間後にここに隕石が落ちる』みたいにしておいて、詠唱後には全力で遠ざかっていく事がよさそうです。
みなさんも星を落とす魔法を使う際には、自分が巻きこまれないように、くれぐれもお気を付けください。
滅びよ!!
確実に味方にも被害出るし、戦いに勝っても手に入るのは荒れ果てた大地。
つかっちゃいけない魔法じゃないのこれ?
相手が使った星を落とす魔法にぶつけて相殺ってするのが一番平和なのかなぁ。でも、隕石の破片は隕石2つ分になるから、やっぱり危ない。