街に入る。
――――――
最悪だ。ああなんでこんなに大変なんだよー。
くそー。
一日中ふて寝をしてやろうかとも思ったけど、時間はそんなにない。
「行くか!」
もう一回、卵を割ると今度はちゃんとスモールバットが出て来てくれた。
「よっしゃ!よーしこのままいくぞ!」
城壁が、見えてきた。さあ、ここからが問題だ。
「何度死んだって、挑戦してやる。」
と、思ったら案外すんなりと城壁の前まで来てしまった。拍子抜けだ。こんなに気合をいれたというのに。
人間の姿に戻る。
「おーい、そこのお兄ちゃん何してるんだ?」
やべ!俺が人間じゃないことばれた?
「早く、街に入らないと門が閉まるぞ!」
「あの、なんか大きな爆発音が聞こえたから?なんだろうと思ったんです。」
「ああ、あれか?うーんと1時間前ぐらいのやつか?坊や、さては初めてこの街にきたのか?」
「は、はい。初めてなんでわからなくて。」
どうやら、ばれてはいないようだ。もう少し気をつけないと。
「そうかそうか、あれはな、森から魔物が襲ってこないように夕方に毎日放ってるんだよ。おかげで、あんまり魔物が街に来ないんだぜ。」
「お兄さんってすごいんですね!」
「おう。(お兄さんさんか、いいなお兄さんっていってもらうのは。)」
おい、漏れてるぞ。
お兄さんっていって正解だったか。
でも、顔はいかついけど優しそうだ。
それにしても、たまたま夕方に打った魔法に俺は当たったのか?運悪すぎだろ。
「お〜い、何道草くってるんだ?早く仕事しろよ。」
「はい、隊長。だがよ。かわいい少年がこんなところにいるもんだから、こんなところにいるのは危ないって話をしてたんですよ。」
かわいい少年って、外見は15歳ぐらいのはずなんだが。この世界は、年齢外見も違うのか?
「嘘をつくな!お前また、《超 爆》の自慢してただろう。」
「バレちまいましたか?」
「早く戻れ!」
「はーい!じゃあな。坊や。」
「でだ、そこの君。街に入るなら早くしなさい。
あと数刻で街の門が閉まるぞ。よし俺がついて行ってやる。 っと。よーしいくぞ。」
な!3メートルぐらいある壁を飛び降りたぞ。この人!!?この世界の人間強くない?俺が転生する前の世界は、こんなに強くなかった気がするんですけど…
「はい!」
「君はどこから来たんだ?」
考えてなかったーーーー。水晶どうしたらいい?
「キエフ村なら、バレる確率が一番低いと思われます。」
「え、えーとキエフ村から来ました。」
「それはそれは、またすごい遠いところだな。そんなところからひとりできたのかい?
荷物はどうしたんだい?」
ええと。どうすればいい?どうしよう。どうしよう。
「あの、途中で魔物に襲われまして命からがらに逃げて来たんです。5人ぐらいで、歩いて来たんですけどみんなとははぐれてしまって。それで、気づいたらここにたどり着いていました。」
「おおーそうかそうか。それは大変だったんだなぁ。みんなと会えるといいなぁ。なに、きっとあえるさ。今日は1日しっかり休むといい。それからにしなさい。仲間を探すのは。休むのを怠るといいことはない。君は、お金持ってるのか?」
「はい、銀貨9枚ほどあります。」
DPを!お金に変換できるのだ。これは有難い。今回は9000DPを銀貨に代えてみた。
おかげで、DPは、あんまり残ってないが宿に泊まるお金はありそうだ。
「着いた!身分証は持ってるかい?」
「身分証………ですか?持ってないです。」
「そうかそうか。魔物に襲われたって言ってたもんな。なら、冒険者ギルドで作ればよい。」
「おい、衛兵。こいつを通してやってくれ。身分証を魔物に襲われて、失くしちまったらしい。」
「これはこれは。赤鷹騎士団隊長!了解です。君が、街に入る子だねって。大変だったね。
一応、名前だけ教えてもらえるかな?」
「はい!アキトといいます。お願いします。」
なんか罪悪感が半端ない。もうちょっとマシな嘘をつけばよかった。
「アキト君かー。かわいいなあ。この街は、初めてかい?なら、楽しむといい。この街は、我々騎士団に守られているから安全だし、娯楽もたくさんある。美味しいお店もいっぱいある。きっと、気に入ってくれるはずだよ。今日は、休んで明日には冒険者ギルドで身分証を発行してもらえ。冒険者ギルドの場所は、中央近くにある大きな建物だから気がつくはずだ。わからなかったら聞きに来てくれてもいいぞ。ではまた会おう。通っていいぞ。」
「私も、ここでお別れだ。今日は(戯れの大熊亭)に泊まるといい。あそこは、宿代も飯代も安い上にうまい。俺も困ったら、頼ってくれていいぞ。じゃあな、元気でな。また会おう。」
「ありがとうございました。」
最初は、怖かったけど、いい人そうだったなあ。
もし、何かあれば是非とも頼らせて貰おう。
とりあえず、宿に泊まるか。まあ、眠らなくても食べなくても生きてはいけるけど面白くない。
(戯れの大熊亭)か。
せっかくだから、この街を楽しもう。
今日は、ゆっくりと休めそうだ。
お金について参考にしてみてください。
通貨単位は、ペヌにする予定です。
虹貨ーーーーーーー1億ペヌ
白金貨ーーーーーー1000万ペヌ
大金貨ーーーーーー100万ペヌ
金貨ーーーーーーー10万ペヌ
金硬貨ーーーーーー10000ペヌ
銀貨ーーーーーーー1000ペヌ
銀硬貨ーーーーーー100ペヌ
銅貨ーーーーーーー10ペヌ
銅硬貨ーーーーーー1ペヌ
D P=ペヌと考えてもらったらいいです。
でも、ペヌをDPに変えるときは10分の一にする予定です。
何かおかしいところが出てきたら、指摘してくださると嬉しいです。