バットエンド?
パーティも終わり、無事に帰ってこれた。
だが、ゲームをする約束をしてしまった。そのためには、時間がない。三年なんて、あっという間に過ぎる。そのためには、まず人を集めなくちゃならない。
で、俺一つ思ったことがあるんだ。
「なあ、水晶。土魔法使って、ダンジョン作れないの?」と。
神が、ダンジョンを作るのを実演した時、思ったのだ。なんか、これ見たことあると。
多くは、トンネルを作ったりするときに土魔法使いが使う魔法なのだがそれに似ていると。
「誰もやったことがないので、わかりませんが、……………76% 計算したところ出来そうです。」
「よし、やる価値はある。これが出来ればダンジョン拡張費が浮く。毎回毎回ダンジョン拡張のたびに、10000 20000と使っていくのはもったいない。10階層作るだけで、650000も使うことになるのだ。これを節約できたらとても大きい。そうと決まれば、街にいって土魔法を使える人を探して、変身を使い、スキルを手に入れて拡張しよう。ついでに、市場調査もしてくるかなぁ。」
「で、どうやってこの森を抜けるか。」
これは大問題だ。
まず、俺が人型つまり通常状態のステータスを見てほしい。これは、三ページ目にあって最初から気になっていたのだが、一応無視していた。
《アキト・ハシモト》
種族 人
系統 なし
――――――――――――――――――――――――
気力:1
MP:1
筋力:1
耐久力:1
速度:1
物理攻撃:1
物理防御:1
魔法制御:1
魔法抵抗:1
――――――――――――――――――――――――
スキル なし
は?は?はーー?
これは、バグなのか?
今まで、こんな風にステータスを見たことはないけど、弱いことだけはわかる。
もし本当なら紙っきれ同然だ。
これは、死ぬ。マジで、死ぬ。変身した方がよっぽど安全だ。
気を取り戻して。
まず、俺が街に行く方法は二つある。
人型で行くか、何か、まあスモールバットしかないがそれに変身して行くか。
常識で考えたら、変身するのが一番だ。だが、人間の姿をしてないと街まで入れないかもしれないという欠点がある。まあ、近くまでいったら人型に戻せばいいんだから、それで解決する。
とりあえず、スモールバットに変身して街まで行ってみよう。
「朝の光が眩しい。でも、爽快だ。
ヒャッーホー。飛ぶって楽しいーーーー。風が気持ちいいし、風に乗るととても早く移動できる。絶対歩くより速い。」
「グシャ グチャ… 」
目を開けるとそこは、白い部屋だった。
「ん?なんで俺はダンジョンコアの中にいるんだ?バットになって飛んでいたはず。ま、まさか死んだのか?」
「フォレストスネークに食べられ、死にました。」
呆然とした。まさか、本当に死ぬとは思わなかった。死ぬってこんなに簡単なんだ。それが、怖い。怖い。
ふう。まだ、俺は生きてる。よし、もう一回行ってみよう。
「今度は、さっきみたいに森の中をいかず森の上を通って行こう。はあ怖い。」
「ガブガブガブ。グチャ…………。」
「なっ?また死んだのか?クソーヤダヤダヤダ。」
発狂しそうだ。
「イーグルに食べられ、死にました。」
水晶の声だけが響いて、虚しい。
そうだ、本来スモールバットが群れでいるんだからこれには訳がきっとあるんだ。それを無視しているからダメなんだ。よーし、お前たちついてこい。
そして俺を守ってくれ。
「よし、今度は順調だ。」何匹かは食われたが、俺が食われなきゃ問題ない。やっと街の城壁が見えてきた。
「おー立派だ。遠くからでも圧倒するものがあるなぁ。どんな街か楽しみだ。」
「ん?」
「ヒューーン。 ドカーーーン。」
「な?死んだのか?俺はまたもや死んだのか?というか、あんなん避けららないわー。無理や。人間怖すぎやー。どうなってるの。えー?この世界の人間やば過ぎる。どうしたらいいんだ。というか、死ぬのが、慣れてきてる俺って怖いわー」
もう行きたくない。
「だが、行かなければならない。ああいやだ。はあ。俺は最強になるんだ。これぐらいどうってことないさ。」
自分に暗示をかける。
「よーしいくぞ。」
最初に生み出したバットは、全滅してしまった。
白い卵購入。孵化。
「ん?なんか違う気がするけどまあいいか。俺を守ってくれ。っておいおいおい?なんで俺を襲うんだ。おかしいだろ。ダンジョンマスターのいうことには、従うんじゃないのか?なんで従わないんだ?」
「レッサースモールバットだからです。知能がないため、指示を聞くことができません。自分以外の生物がいる場合問答無用で襲い掛かります。」
はー今日は、最悪な1日だ。
補足しておきます。
白い卵からは、レッサースモールバットとスモールバットがランダムで出てきます。確率は、1階層の時、75% 25% 2階層の時は、50% 50%となっています。
頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いします。