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冒険者とダンジョンマスターの二刀流  作者: 月を好むもの
転生したら、ダンジョンマスターになりました。
23/26

二刀流?

【騎士団長とあいつのスキル】のところに、作者がわかりにくいであろうと思ったアキトの能力についての補足を付け加えました。是非暇な時に読み返してみてください。

それでは、今日のお話をどうぞ!


30階層から、翌日ダンジョンに挑む。


ここからは、かなり強いモンスターが出てくる。


ミアも、ここまでしか到達していないし

アキトにしても厳しくなってくるエリアだ。


ゴブリンナイトが現れる。


「ねぇ、一回一人でやってみてもいい?

私も出来るんだってところを見せたいし。」


「もう、ミアが出来るってことは分かってるよ。

でも、一人でやるって言うなら見とくね。」


「へっへっ。じゃぁーーーん。」

ミアは、自分の袋から短剣を取り出した。


「ん?2個目???」


「そう、ここからは二刀流で行くよ。」

二刀流ということは、単純に考えると攻撃が2倍になるということ。つまり、2倍ダメージを与えることが出来るということだ。


しかし、二刀流を実際にやろうとすると制御が難しい。効率的にダメージを与えようとするととてもやるよっと簡単に言って出来るものではない。


「二刀流できるの!?」


「そうなんだよ。練習して、最近やっと使えるようになってきたの!見ててね。」


そう言って、ミアはゴブリンナイトへと距離を詰めていく。


「いっくよー!剣よ鋭さを増せ。グラドウォンド」


「はぁーーーー、スラッシュシリーズ!」

ミアは、ゴブリンナイトのお腹を切り裂いていく。

左、右、下から右に、下から左に、ゴブリンナイトに攻撃する隙も与えず攻撃していく。


「まだまだ、いっくよー。スタッブシリーズ!」


首元あたりに両剣を突き刺し、そのまま下に切り裂く。


「グギャァ〜。」


ゴブリンナイトは、一瞬にして倒れた。


「どんなもんだい。」

ミアは、誇らしげに胸をはった。


説明すると、まずミアが最初に使ったスキルは軽剣士にとって必須スキルとも言えるもので

短剣使いの真骨頂でもあるスキルである。


スキル名は、グラドウォンド

間髪入れずに、攻撃を入れ続けると入れれば入れるほど攻撃力が増すという効果だ。


これは、攻撃が入りにくい短剣でもダメージを入れ続けることで普通の剣士よりも何倍も高い攻撃力を与えることが出来るようになる。


そして、スラッシュシリーズ スタッブシリーズ

はそれぞれスラッシュを二回 スタッブを二回と

一回の攻撃で連続攻撃、連撃を入れることが出来るスキルだ。


グラドウォンドのスキルとこのスキルが合わさることで、異常な攻撃力へと結びつく。


当然、このスキルたちは二刀流とも相性が良く

ミアがこれを完全にマスター出来ると

Bランクに上がれるだろう。


「おおーーーー!すげぇ。カッコいい。ミアすごいなぁ。」


アキトは、ミアのこの迫力に胸が踊った。

これだよこれ!かっこいい。


そう、感心していたからだろう。


自分に近づく、モンスターの気配に気づかなかった。


「アキト!!!!!危ない!」


「えっ?」


アキトが、後ろを振り返った時にはもう目の前に

ボアナイトの顔が迫っていた。


「ひっ。」


アキトは、そのまま攻撃をくらいぶっ飛ばされた。


地面に尻からぶつかったことで、命は助かったが

動けなかった。


ボアは、再びアキトを狙って走り抜けてくる。


逃げなきゃ。

そう、アキトは思ったが動けなかった。


心が恐怖で縛られていたから。


「はひっ」

アキトは、恐れ思わず悲鳴を上げた。

死ぬと思い、目を閉じてしまった。


「キン」


目の前で音がした。


目を開けると、そこにはミアの姿があった


ミアは、勇敢にボアナイトに立ち向かった。


ボアナイトは、走らせてしまうと異常に強く鋼鉄よりも硬い皮膚に覆われた鼻で突撃してくる。


しかし、一度食い止め走らせないようにすると

後は対処が出来る。


右へ左へ短剣を走らせながら、ミアはボアナイトを倒した。


その間、アキトは見上げたまま動くことは出来なかった。


「ごめん、ミア。」


「ううん。私が一人で戦うなんて言い出したから。ごめんなさい。」


「いや、僕が油断したからだ。それにもっと対処できた。ごめんなさい。」


「いいよ。怪我大丈夫?」


「うん。ありがとう。」


この後も、二人で戦闘したが

ぎくしゃくした感じで終わった。





ミアと分かれた後、アキトは今日のことを振り返った。


まず、ミアの短剣の捌きを見て純粋にかっこいいと思った。短剣が踊っている様子を見るとこちらも気分がなってくる。


そして、その後ボアナイトにぶっ飛ばされた。


気が緩んでいた。


そうとしか言えないだろう。


命をかける場で何をしているんだろう。


おまけに、ミアに守られてしまった。


女、男と区別する訳じゃないけど

女の子に守られるのは、恥だと思った。


自分が守ってやるぐらいの勢いでやらないといけないのに何をやってるんだ、と反省した。


そして、そこからは連携もあまりうまく取れず

ほとんど階層を進めることができなかった。


あぁ。自分が失敗したのは事実だし、反省もしないといけないけどそのために黙っていたのもいけなかった。ミアも自分の気持ちを察してくれて、黙ってくれていたのだろう。


後になってから、気を使ってもらっていたことがしっかりとわかる。


情けない。


本当に情けない。


そして、こんな僕と組んでくれてるミアに申し訳ないと思った。


そして、明日しっかり謝ろうと決意した。



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