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冒険者とダンジョンマスターの二刀流  作者: 月を好むもの
転生したら、ダンジョンマスターになりました。
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アキトの能力



「それで、俺のダンジョンで生産できるモンスターは決まっているのか?」


なんでも賢者の水晶に聞けば答えてくれる。とっても便利だと思う。今のうちに、いろいろなことを聞いておきたい。



「ご主人様は、蝙蝠型ヴァンパイアのダンジョンです。強さでいうとSSランクです。」



「なるほど、ヴァンパイアを出すことができるのか。それって強いのか?」



「SSS SS S A B C D E F とダンジョンによってもランクが分かれているのですが、SSSランクは最上位のドラゴンのダンジョンしかないので、実質的に一番強いのはSSクラスと言えるでしょう。」



「どうやったら、モンスターを出すことができるんだ?」



「自分のダンジョン能力を使いたいと思うと、ダンジョン本が出てきます。そこにあるモンスターの卵の欄をクリックすると卵の種類が選べます。」




自分が心の中で念じると、突然前が光だし、その光が物体を作り出す。そして、光が消えるとそこにはとても重厚な本が空中を浮かんでいた。とても古い本の印象を受ける。表紙は、くすんだ紅色に金色で草花が書かれていてとても美しい。

まず1ページ目を開くと、


検索


モンスターの卵


ダンジョン拡張


トラップ設置



と、目次のようなものが書かれている。

そして、次のページを開くと


《アキト・ハシモト ダンジョンマスター》


称号 なし


能力 《変身を極めし者》


スキル なし


ダンジョン階層 0


メイクモンスター  蝙蝠型吸血鬼    SS



と、書かれていた。



「この能力ってのはなんなんだ?」



「能力とは、ダンジョンマスター一人一人が持っている固有のスキルです。ご主人様は、変身の能力を持っています。」


《変身を極めし者 》 (変身を極めし者は変身・実体変化・模倣・還元・復活・超変身が統合されたの物です。)


変身 Level MAX

効果 どんな生物・物体にでも、見ただけで変身することができる。ただし、変身のみの場合はもとのステータスのままである。


実体変化 Level MAX

効果 スキルを使うことはできないが、物理攻撃などができるようになる。完全に変身後の生態になる。(生物に変身した時に限る。)


模倣 Level MAX

効果 話したことのある人、又は自分が生み出したモンスター、自分の所持している武器に限り、その人やモンスターのスキルを使うことができる。(変身した状態で)


還元 Level MAX

効果 ダンジョンマスター (人型)に戻った時、一つレベルを下げて使えるようになる。(模倣したことのあるスキルに限る。)


復活     Level MAX

効果 変身した状態で変身を破棄した場合、ダンジョンコアに戻り復活することができる。


超変身 Level MAX

効果 1日に10分だけ、全ての模倣したスキルを一つレベルを上げることができる。



なるほど、とても便利そうだ。それに、これらのスキルは自由に選んで使うことだできるようだ。見ただけで変身できるということは水晶にも変身できるのか?




「よーし やるぞ。3 2 1 0ー ………………」

















…………って虚しい。ねえ、誰かコメントをくれよ。こういう時に限って、水晶は喋らないし。ってまさか飽きられてるってことはないよな?ちょっと不安になってきたぞ。まあ、俺以外に誰もいないんだけどな。

急に寂しくなってきた。

まあいい。生物以外でもなれるってことがわかったし、今度は実際に生物になってみよう!




まずは、一ページ目に戻りモンスターの卵が載っているページはどこだろうと見て見てもページ数は書いていない。どうしたらいいのだろうとモンスターの卵と言うページの上に指を置いた瞬間、自動でそのページまでめくられた。すごい。



白卵 100DP

??

??



どうやら今は白卵しか出せないらしい。

ダンジョンの階層が上がれば増えるのか?それともDPが足りないから表示されないのか?どうなんだろうと思っていると、



「階層が上がれば、より強いモンスターを生み出せる卵が手に入ります。」

と補足が入った。本当に優秀である。



とりあえず白卵を100DP消費して、買ってみる。



購入するボタンを押してステータスを閉じると生卵より少し大きいぐらいの縦の長さ10センチぐらいの卵がダンジョンの中に出てきた。孵化するまでに、どうやら1分かかるらしい。ん?孵化でいいのか?そもそも、蝙蝠って卵から生まれないよな。と、どうでもいいことを考えていると割れた。そして、蝙蝠が10匹ぐらい出てきた。

どうやら、スモールバットのようだ。



モンスター名 スモールバット    D


名前   なし


スキル

     噛みつき

     超音波


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

噛みつき

     敵に噛みつき、戦う。

超音波

    敵を見つけるのに使う。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


特徴

体力は低いが、攻撃力は高く、群れで生活しているものが多い。遭遇すると厄介。範囲魔法で一気に片付けることが鉄則。




なるほどって、この補足は人間目線なのか???

俺が人型のダンジョンマスターってのはわかっているけど、呼吸もしなくてもいいみたいだし、食べる必要も寝る必要もなさそうなことは感覚的にわかる。俺は、人の姿をしているだけで人ではないはずだ。まさか、この世界の人間は呼吸しなくていいとかありえないだろう。わからないことが多いなぁ。



この白い空間から水晶を持って出ると、とても土の匂いがする。

ああ、変な感じがしていたけど白い空間はダンジョンコアだったのか。ダンジョンコアは淡い白色に光っている。とても、大切なものだと言うことがなぜかわかった。これが壊されたらいけないんだな。



小さな土の空間の上に、蝙蝠が止まっている。

その空間を抜けると、一気に光が差し込む。 ああ綺麗だ。周りは木に囲われていて、自分のダンジョンの周り5メートルぐらいだけがまるでそこだけ食べられたようにぽかんと開けている。

すーっと爽やかな風が自分の身体を包み込む。そして、周りの草木がそよそよと揺れる。生きているって実感するのは、こんな時ぐらいだろう。



どうやら、このダンジョンは少し盛り上がった丘に穴が掘られていてそこからダンジョンにつながっているようだ。そして周りは森だ。圧倒的森、森、森これは人間を呼び込むのは大変そうだ。



もう一度、小さな土の部屋に戻りスモールバットに変身してみる。

おおーーー俺は今空を飛んでいる。こんなのは初めてだ。こんな感じで飛んでるのか。とめっちゃ興奮していた。


その時、「〈星々の間〉に転移されます。気をつけてください。」

という声が、水晶から聞こえた。



そして、何もする暇もなく自分の体が白く消えていった。



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