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8-3 豪雪の大陸1

転転

8-3

豪雪の大陸


大陸を亜空間に入れ、昼食をとっている間、緑色の石が光出した。


(どうして?)


なんとなく外に出しておこうと思ってはいたが、まさか光り出すとは思わなかった。


その石の光はある強さまで強くなると、その光が中心に収束していきある1点を指し始めた。


それは帝国がある方向で、とりあえず行くことにした。


「もしかしたら大陸があるのかも。」


1つの石がほかの大陸を指し、その大陸にある石がまたほかの大陸を指す。


なにか聞いたことがあるようなものだ。


石が指し示す方向に飛んで行く。


帝国まできたが石はまだ先に続いている。


(この先はあんまり行ったことがないな。

確か雪国だったような、、)


あんまり、というか全く行ったことがない場所で、その先は雪国があるというのを本で読んだが、世界地図というものがないので知るすべがなかったが、今回ちょうどよく理由ができたので挨拶をすることにする。


「あ、寒くなってきたな。サラ!」


出現したサラが首あたりに来て体温をあげてくれる。


マフラーのように長くなって足元近くまで伸び、そこも暖かくなる。


「ありがと。」


飛び続けて、雪国を見つける。


緑の石はまだ前の方を指しているがとりあえず挨拶だけはしておく。


「通行書をお持ちで?」


「通行書、ないです。」


兵士の人が聞いてくるが、そんなものは持ってない。


「それでは入れません。」


「身分証の代わりにこれではダメですか?」


そう言って王国の紋章を見せる。


「テスカトル王国の紋章ですか、少し、待っててください。」


そう言って走ってどこかに行ってしたった。


待っている間、後ろの方から大きな馬車が走ってきた。


「そこをどきたまえ。」


御者さんがそう言って道をひらけと言ってくる。


「すいません、ここで待つように言われているので、ところであなたは?」


そうやすやすと道を開けてあげるほど私は優しくない。


「この馬車はこの国の王子が乗った馬車であるぞ!無礼にも程がある!」


そう言って怒鳴りつけてくる。


「何を話しているのだ?」


馬車の子窓を開けて御者に声をかけた人がいた。


「王子様、あの小娘が道をどかないとおっしゃいまして、、」


「小娘?」


そう言って窓越しに私のことを見てくる。


「ふむ、その美しい銀髪、整った顔立ち、合格だ。」


「まさか、この者を妾にするのですか?」


「愛でてやるからこちらに来い。

奴隷にすればそれなりに可愛いだろう。」


「ということだ、嬉しく思え小娘。」


そう言って馬車の方に入るように、私の目の前まで馬車を進めてくる。


「あなたは何を言ってるのですか?

妾?奴隷?失礼な方ですね。」


私は怒気の混じった声で御者たちにそういう。


サラも、その赤い体から火の粉を少し飛ばしている。


「おい、こいつを捕まえろ。なんとしても妾にしろ。

こんなものはめったに見つからん。コレクションに入れたいしな。」


「コレクション、、」


「ああ、コレクションを作ろうと思ってな。

美しいもの、可愛いものを見つけたらそれを手元で愛でるためにな。

愛玩奴隷としてだがな。」


そう言って笑い出す。


大きな馬車の近くにいた馬車からたくさんの兵士が出てくる。


「あまり傷はつけるなよ。」


そう言うとこちらに向かってきた。


きっとBランク冒険者とかだろう。


「女性をコレクションと、モノ扱いをするんですか。」


「妹もいるが入れる予定だ。

妹に負けないくらい貴様も可愛いからな。」


剣が振り下ろされる。


当たると思われた剣は、薄く伸びた黒い膜に吸い込まれるようにして消え、男の方も力を込めたようでその勢いのまま黒い膜の中に入って言った。


最初は10人ほどいただろう。


でも、6人ほどが同じ方法で消えていった。


とりあえずあの王子の乗っている馬車の車輪を無くしてから、離れた場所で様子を見ていた4人の足元に黒い膜を作り、消す。


「な、何が起こっているんだ!?」


ちょうどその時、走って戻ってきた先程対応をしてくれた兵士が1人のおじさんを連れて戻ってきた。


「む?これはなんじゃ?」


この状態を見ておじさんは驚いたような顔をして理由を聞いた。


「はい、この人たちが私を奴隷にして愛でるということを言ったのでそれなりの罰を受けてもらいました。」


「な、あなたはシャルティア様!」


私のことに気づいて驚く。


「私の息子が御無礼を働いたようで、いつかはそうなると思ってましたがな。」


「はい、なので殺してしまおうと思ったのですが、あなたはこの国の王様ではないですか。

それなら王子様を殺してはいけませんね。」


「いや、殺しちゃって大丈夫じゃよ。」


「そうですか。」


許可をもらったのでぎゃーぎゃー騒いでいる王子の乗った馬車をとりあえず消す。


馬は逃がしておいた。


「ふぎゃ!」


そこに現れたのはオークだった。


「オーク?魔物が王子とはどういうことですか?」


「違う、太りすぎてこうなったのだ。」


「先ほど妹さんを奴隷にすると言っていましたが、大丈夫なんですか?」


「気持ち悪い!」


おじさんの後ろからそういった声が聞こえてきた。


「いつも変な目で見ていると思ってたけど、まさかそんなことを考えていたなんて、、」


どうやら知らなかったらしい。


「ち、ちが、こいつの嘘だ!」


「この方はテスカトル王国女王だぞ!」


直後、オークの、じゃなくてオークのような王子の目が、見開かれた。


そしてその表情が最後に、オーク王子は燃えて死んでいった。


(慈悲で脂肪を燃焼させようと思ったけど、関係なかったかな。)


「すいません、兄が御無礼を、どうか先程の行為で許してくれないでしょうか?」


「はい、同じ被害者?同士仲良くしましょう。」


「はい!お姉様!」


(ん?お姉様?)


突然のことに、何も反応ができなかった私だった。



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