閑話3 勇者とコボルト1
朝起きて食事をとった。
ギルドの前に行くと、既に何人か待っていた。
「おはよう、今日はどうしようか。」
「俺はまた依頼を受けたいな。」
「私もそうしたい。」
「俺もだ。ダンジョンより儲かりそうだから。」
今ここにいるのは、全員依頼を受けたいと言っている。
残りの2人が来て、ダンジョンと依頼、どちらにするか聞いてみると依頼を受けると言っていたのでギルドに入る。
「あ、また依頼を受けるんですね。
Dランクになったことで、ほかの依頼を受けることも出来ますよ。」
昨日の受付の人がいて、受付の方から話しかけてくる。
「それじゃあまた討伐系でお願いします。」
「はい、そういうと思って用意しておきました。
コボルトキングの討伐です。
場所は昨日行かれた森の反対側です。」
「はい、ありがとうございます。」
受けた依頼の内容をチームに話して昨日とは逆の方向に歩き始める。
「こっちはコボルトが多いいのかな?」
「そうなんじゃない?多いいとキング系が出てくる、とか?」
「あ、そういえばあのゴブリンの討伐、常時クエストって言っていつでも受けられるらしいよ。」
俺も初めて聞いた。
「それじゃあお金がなくなったらその依頼を頑張ればいいってことだな。」
「そのとーりだ。今度お金がなくなってたヤツらに教えとくわ。」
会話をしながら茂みを歩いていくと、人の子供くらいの大きさで、ねずみ色をしたものが目の前を音を立てながら通った。
「なんかいるぞ、気をつけろ。」
俺の一言で会話は終わりいつでも戦えるようにする。
ねずみ色のもの、コボルトが飛び上がって襲ってきた。
「そいつは頼んだ!目の前からもう1匹来てる。」
仲間に上から来ているものを頼んで草むらの中を縫うように進んでくるほうを切りつける。
「きゃぅん!」
そんな声を出しながら一撃で死んでいった。
「こっちは終わったよ。」
「俺も終わった。」
この2匹のコボルトを倒したのが、地獄の始まりだった。
「ぐるるるるる」
倒してから数秒で、周りに大量のコボルトが寄ってきた。
「マジか、群れてるのは予想がついていたけどこれ程とは、」
「とにかく倒すしかないよ!」
再び剣を構えると、いろんな方向から、飛んできたり走ってきたりと、困惑させながら攻撃をしてきた。
「これ、キングまでたどり着くのか!?」
「とりあえず倒すしかないよ!
、、、でも、終わりが見えない。」
そう、どれだけ倒してもすぐに次がやってきて休む暇がない。
俺も、今はチートをもらって強くなっているとはいえ、剣を振るたびに握る力が減ってきているのが分かる。
「このままじゃ剣を持つ握力がもたない、街がある方に向かってみんなでチートを使い道を開けて、その間に逃げよう!」
「まあ、それしかないか、」
「わかった、それじゃあ行くよ、5、4、3、2、1、今!」
カウントを聞いて、それに合わせて後ろの方にいるコボルトに向かってチートを叩き込む。
「早く逃げるよ!」
走ってコボルトたちから逃げる。
「追ってくるよ、どうする?」
コボルトが、走って追いかけてきた。
「たぶんここがナワバリバトル何じゃないか?もっと離れればいなくなるはずだ!」
そう言ってさらに走る。
さらに数分走り続けて、ようやくコボルトがいなくなり、草の生えた地面に倒れ込んだ。
「はあ、疲れた、」
「あの数反則。」
「全く、減らないじゃないか、」
「コボルトキングを、倒す以前に、会える?」
「たぶんだけど、倒した時に鳴き声をあげた、その声に反応して、集まったんじゃないか?」
なぜこうなったのかを思い出しながらいう。
「そうかも、じゃあ1匹も殺さずに行けるかな?」
「それなら、殺す時に声帯を潰すのは、どうかな?」
ここでかなり良さそうな提案が出た。
(声帯を潰すという提案が良さそうなって思ってる時点で何かおかしい気が、)
元々の学生としての心はどこに行ったのやら、既に弱肉強食のこの世界に染まってしまったようだ。
「よし、行くか。今度はなるべく敵を避け、あっても声帯を潰して倒す。
この作戦でいこう。」
「「「おーう。」」」
こうしてまた、茂みの方へ向かうことにしたのだった。




