9-9 落ちたところは、、
柔らかく、頼りがいのない感触が伝わってくる。
「た、助かっ、た?」
恐る恐る、目を開けて下を向いてみる。
そこにあったのは半透明の床、つるつるでひんやりしていて、それでいて何かの暖かみがあって、、疲れ切っていた私はそこで眠りについてしまった。
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少し前のこと
今日の空は黒い。
昔から黒いものは不吉の前兆などといわれていた。
「急に出てきたよな、あの雲」
「悪いことでも起きるんじゃないか?」
「ははっ、やめろよ、、しゃれにならねぇからな」
今もまわりの部下たちがそんなことを話している。
俺が率いているのは魔物の定期討伐を頼まれている冒険者だ。
今のところは順調、だがこの後何が起きるかは全くわからない。
「何も起きなければいいが」
そんな願いは消え去った。
先行していた騎馬隊がもどってきた。
人数が減っており、かなり慌てているのが見て取れる。
「大物が現れたか」
「はいっ、スライム・エンペラーの亜種です」
スライムは誰でも倒せるようなモンスターだが、『・エンペラー』がつくとその力の差が大きく覆る。
『スライム・エンペラー』には伝説がある。
「城食いの化け物の、それも亜種か」
城食いもその伝説の一つだ。
かつて大いに栄えた大国があったらしい。
だが、忽然とその大国は姿を消した。
後の調査により、それは一匹のスライムがやったと判明した。
それが、それこそがスライム・エンペラーだ。
「一人最も早い馬に乗りこのことを伝えに行け!
俺たちはここで、できるだけやつを食い止める!逃げたいやつは今すぐ逃げろ!罰したりはしない!全員、食い止めつつも自分の命を最優先に考えろ!いいな!」
「「「「「はいっ!」」」」」
数え切れなものたちからの返事。
それが「逃げる」という意味ではないことを密かに願いながらも、光も届かない雲の下、城食いにむけて歩き出す。
「ん?なんだあれ」
「なんか落ちてきてるぞ」
冒険者たちが空を見上げながら話している。
俺はそれを見て歩くのをやめた。
一人の、まだ年端もいかない少女が落ちてきていたのだ。
「なっ!」
どんどん落下していく。
この場にいる誰もがその謎の少女が死んだだろうと思った、が突如大きな地響きが連続して発生した。
冒険者はバランスを崩すことなく、体制を整えるとその光景に驚愕した。
落ちてきた少女を助けるように城食いが。自信の背中に乗せたのだ。
少女が城食いにぶつかったとき、すさまじい。衝撃がそこにいた全員を襲う。
「うぐっ」
何とか踏ん張り、再び城食いのいる方を見ると城食いを中心に巨大なクレーターができていた。
そんな人知を越える出来事を前に、誰一人として動けず、喋れなかった。




