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青春部。  作者: シャピア
5/6

第4話 校内探検


「何故俺なんだ?」


「それはな……青春しなさそうだからだ!!」(ビシィィ!)


そいつが、俺を指さして言い張った。


 •••


「は?」


「どうせなら、青春しなさそうのな奴を入れた方が面白いだろ?」


「だからって……(「青春しなさそう」それは反論出来ないが…)


じゃあなんで宇佐美を誘ったんだよ?」


「何言ってんの?転校生は誘ってなんぼだろ!」


(…お前が何を言っているんだ)


「もっと部員が欲しいなぁ、青春しなさそうな奴…あ、例えばそこの眼鏡っ子とか!」


「はい?私ですか…?」


今度は黒髪おさげの眼鏡女子を指さしていた。


「ストーーーーーーーップ!!」


青春バカと一緒に居た女子が止めに入る。


「アンタさっきから失礼だから!」


と同時に学校のチャイムが鳴る。



今日は授業はやらず、このまま早帰りとなった。







_____________________









翌日。学校に着き、俺は早速決めたばかりの委員会の仕事をしていた。


昨日の杉森(眼鏡女子)は俺と同じ図書委員だったらしく、一緒に空き教室に残された本を図書室へと運んだ。


仕事を終え、教室に戻り一回目の授業が始まった。


一時間目が終わり、休み時間になると


昨日の青春バカが俺に声掛けてきた。


「春斗!校内探検しようぜ!」


(いきなり馴れ馴れしいな)


宇佐美と青春バカと一緒に居た女子も一緒だった。






仕方なく校内探検を引き受け、俺たちは校内を歩いていた。


すると、野外の渡り廊下に何人かの人影が見えた。


性格悪そうなチャラい不良が2人、それに怯えている金髪の男子が1人、不良に絡まれている女子が1人。


(あれ?あの女子は…どこかで見たことあるような?)


「へへへ譲ちゃんよォ髪下ろして眼鏡取れば可愛いじゃねーかよォ」


「や、やめろよ〜、嫌がってるだろ…っ」


「あぁァあん??」


「ひゃ〜!ごめんなひゃい!やめてくだひゃいい」


どうやら、女子は髪を下ろされ眼鏡も取られて絡まれているところを、その男子は助けようとしているようだが……


極度な怖がりかヘタレか?


すると、一緒にこの光景を見ていた青春バカが前へ出て


「弱いものいじめなんて青春じゃないな」


「何だーテメェ!」


「おっと、ちょっとタンマ!ただの暴力はやめろよ?拳の語り合いならいいが」


「なに言ってんだ?おらァ!」


不良が青春バカに殴りかかろうとしたとき、


「ちょっとアンタらいい加減にしなさいよ!」


やはりあの気の強い女子が止めに入った。


「なんだこの女?オイもう行こうぜ」


不良2人組は去っていった。



「ひゃ〜。け、怪我はない?」


「う、うん…」


あの不良に怯えきっていた金髪の男子は黒髪女子に駆け寄り、声を掛けていた。


黒髪女子は返事をしながらも髪を結き、眼鏡をかけた。


(ん?あの女子…杉森?)


不良に絡まれていた女子は、朝一緒に図書委員の仕事をしていたクラスメイトの杉森だった。


眼鏡取って髪下ろしただけであんなに違うんだな…。


「あ、あの。ありがとうございました」


「助けたお礼に、青春部入ってくれない?」


「ちょっとまたアンタは…!」


「そこの茶髪と転校生も入るから!」


(ちょ、俺はまだ入るって決めてな_____)


「……… わかりました」


…………いいのか………??


「そこの金髪も青春部部員決定だっ!!」


「ひゃい!??」


「よしじゃあ新たな仲間を加えて校内探検再開だ」




「なんかごめんね?ひなっちの為の校内探検なのにあんなとこ見せちゃって。まさか新学期早々あんな連中がいるなんて…」


「ううん、大丈夫。それよりあの子に怪我とかなくて良かった。……て、私の為の校内探検?」


「うん。実はねーあたし達は入学前に入試のとき一度この学校見学してたんだ。ひなっちは転校生だからまだこの学校に詳しくないでしょ?」


「そうだったんだ!ありがとう」




それから俺たちは休み時間の度に様々な教室を見て周った。


そして帰りの時間になり、俺は帰りたかったのだが_____



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